『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』

2020年06月22日

少し前のしんぶん赤旗の記事の中で紹介されていた本、『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』(堀内都喜子著 ポプラ新書)を読みました。

フィンランドは「自分らしく生きていける国」。
選択肢が多くあるというより、選択を制限する要素が少ない。
勉強、就職、結婚、出産、転職と様々な人生の場面で、何かを選ぶ必要が出てくるが、本人の事情や希望、ニーズに応える選択肢があり、年齢、性別、家庭の経済状況と言ったことは大した障害ではない。

世界経済フォーラム(WEF)が141か国・地域を対象に行う国際競争力ランキングでは、2019年、フィンランドは世界で11位(日本は6位)。
フィンランドはマクロ経済と制度で世界一位。
日本は「学校教育の長さでは世界屈指なのに、不十分な教育方法で技能の格差を拡大させている」と指摘されている。
批判的な指向能力の教育においては、フィンランドが一位。デジタルスキルやスタッフトレーニングでも上位に入っているが、日本は87位。

イギリス人の政策アドバイザー、サイモン・アンホルト氏が創設した「良い国ランキング」でも、フィンランドは1位。
「良い国」というのは「人類に貢献している国」のことで、科学技術・文化・国際平和と安全・世界秩序・地球環境と気候・繁栄と平等・健康と福祉の大きく分けて7つの基準で測る。
フィンランドは報道の自由や移動の自由、環境への負荷の少なさや特許数、そして平等が高く評価された。
更に、安定した国、大学が良い国、子どもにとって公平な国、政治やビジネスにおいても透明性の高い国、腐敗度の低い国、報道の自由度が高い国、イノベーション度が高い国、水がきれい、空気がきれいなどなど、フィンランドがトップにあがるランキングは多数。

OECDの2018年のレポートで、フィンランドの子どもの貧困率は3.7%で、デンマークに次いで2番目の低さ。日本は34位で、15.8%。
日本では50%を超える、ひとり親世帯の貧困率。
フィンランドでは15%に届かず、デンマークと並んで世界で唯一、男性の方が女性よりも貧困率が高いとのこと。

週49時間以上の長時間労働をしている人の割合は、日本では20%を超え、男性だけをみれば30%近くになる。フィンランドでは8%に過ぎない。

16時を過ぎるとみんな帰っていくフィンランド。
企業レベルの努力というよりは、国や社会全体の常識。一日8時間、週40時間以内の勤務時間は守られるべきで、よっぽど理由がない限り、残業はしてはならないし、雇用主もさせてはいけない。それは官公庁でも、大企業でも、中小企業でも同じで、医師も例外ではない・・・。

フィンランド、いいなぁ(⋈◍>◡<◍)。✧♡
日本もフィンランドみたいな国にしたいなぁ。
フィンランドに行ってみたいなぁ💕