なぜ記録を残さないのでしょうか?~小中学校体育館と総合体育館

2022年09月14日

日本共産党吉川市議員団は9月の決算審議に向けて、昨年も今年も各小中学校体育館と総合体育館の室温測定結果を資料請求しました。
昨年度の回答は「記録していない」というものでした。体育環境の整備という意味で非常に重要な問題なのになぜ記録しないのか、測定記録を残すべきだと強く主張したのが昨年の9月議会でした。
しかし今年の資料請求に対しても同様の回答があり、市の誠意のない市政にとても驚きました(@ ̄□ ̄@;)!!

「測定しているが記録していない」~小中学校体育館

市議団の資料請求に対する市の回答は、「測定結果は記録していない。教員が熱中症計の数値を確認し、児童生徒の体調に十分配慮した上で使用している」というものでした。
再度「室温測定結果記録を残さない理由」を求めると、「学校環境衛生基準に於いて点検の結果を記録することは『努力義務』であり、記録していない」との回答でした。
しかし測定記録も残さずに夏の暑い体育館体育の授業を実施して、もし万が一事故が起きたとき、市はどのように対応するのでしょう。
「体育の授業を実施しても大丈夫」と判断した根拠と証拠をどのように示すのでしょう。
訴えられたら、完全にアウトではないでしょうか。
学校現場でそこまでリスクマネジメントができないとは思えません。
実際には測定して、記録もしているのではないでしょうか。

文教福祉常任委員会で質問すると、「学校現場では記録しているかもしれないが、市教委として測定結果を記録するようにと指示を出していないため、記録を回収することができない」との回答でした。

何という回答なのでしょう。
市から指示を出していないとしても、「記録があったら提出をお願いします」と各学校に声をかけることだってできるはずです。
そもそも昨年の議会で「せめて記録は残すべきだ」と訴えたことは、完全に無視されてしまったのでしょうか。
気候危機により毎年のように異常な猛暑が続く中、市が学校体育館の教育環境に注意を向けなくて良いのでしょうか。
本当なら市が積極的に全小中学校の体育館に目を向け、室温測定結果を基に対策を講じるべきだと思います。
それをしないのは何故でしょうか。

私たちが資料請求する目的が、学校体育館へのエアコン設置を求めてのことというのはもはや自明のことだと思います。
多分学校には測定結果があるのではないでしょうか。
でも市は学校体育館にエアコン設置をする考えはなく、でも測定結果を公表してしまったらエアコン設置を検討せざるを得なくなる、だから公表せず、苦しい言い訳に終始する・・・。
そんな中原市政の冷たい姿勢を感じています。

「測定していないので記録の公表ができない」~総合体育館

総合体育館からの回答は「測定していないので記録の公表ができない」というものでした。
室温を測定していない理由として、「室温による利用制限等を実施していない。利用者の判断に一任している」と記載されていました。
確かに異常な環境下での体育の実施について、大人が集まって自ら行う活動である以上、利用者や利用団体が責任を持って可否判断すべきと考えます。
しかし市は施設管理者として、社会体育施設のより良い環境を整備する責任があるのではないでしょうか。
市民が安全・安心に体育を楽しめる環境か否か、日々の室温を記録し、検討する姿勢が求められます。
文教福祉常任委員会でこの点について質問すると、
「室温測定記録をもって市民の体育活動に制限をかけるものでない以上、皆さんが判断できるように情報を提供することが市の施設管理として望ましい姿」
「記録はその記録に基づいて何らかの判断をするとか、後日何かしらに反映させるために取るもの。気温はその時々に利用する方の判断の目安にしていただくもの。記録を残しても後日何らかの判断や運用に繋がるものは、今のところない」
との答弁でした。
つまり、エアコン設置の必要性について検討するには記録が必要だけれども、今記録を取ってもエアコン設置について検討する予定がないので、測定しても仕方がない・・・。
そんな姿勢です。
これも小中学校体育館同様に、「エアコン設置はしない」という結論ありきの中原市政の非常に冷たい姿勢をはっきりと示していると感じます。
本当の施設管理というのは、「この環境は市民の社会体育活動を積極的に支援する環境になっているか否か」など、データを基に検討しながら行うべきものではないでしょうか。
その上で「この室温ならエアコンは必要ない」と判断するなら、納得できますが💦