俺が俺がの「が」を捨てて、おかげおかげの「下」で暮らす

2022年05月13日

今日はある市民の方とお会いして、2時間近く、いろんなご意見をお聞きしました。すごく心に響く言葉があったので、ご紹介します。

  • 俺が俺がの「が」を捨てて、おかげおかげの「下」で暮らす

議員は特に選挙が近づいてくると、「アレは俺がやった」「これも俺がやった」と言い始める。
だけど議員が一人で「やった」ことなど一つもない。
全部市民や職員や、みんなで実現する。
議員は周りの人に生かされた分、今度は周りの人を活かすのが役割。

このお話はとてもよくわかります。
私が議会で発言することも誰かが「こういう問題がある」「こんなことで困っている」と教えてくださって、それを議会で取り上げて質問して、その何かが改善したとしても決して「私」が改善させたわけではありません。
誰かが教えてくださって、そして職員のみなさんが「確かに改善しなきゃ」と思ってくださったときにはじめて改善に向かうわけで・・・。
「俺がやった」「私がやった」という話を聞くたびにこれまでも「???」と思ってきましたが、やっぱり「おかげさまで」という謙虚な気持ちを決して忘れてはいけないのだと、改めて胸に刻みました。

  • 「徳」が濁れば「毒」になる

「徳」という字は文字通り、行人偏=多くの人に十四の(多くの)心を届けるということ。
それを支えるのは「心」であってモノやカネではなく、「心」のない「徳」はない。

なるほどなぁ!
本当にそのとおり!
とっても深い話をお聞きした気がします。

他にもたくさんのお話を伺いました。
最も興味深かったのは農業のお話でした。
その方は今後の吉川の農業について、熱く語ってくださいました。
その方が話してくださったことを上手くここにまとめることはできませんが、お話を伺いながら岐阜の田舎の「ちこり村」をふと思い出しました。
「ちこり」とはヨーロッパ原産の、白菜を小さくしたようなお洒落な野菜です。
日本では栽培が難しいらしいちこりを、ちこり村では栽培しています。
そしてそのちこりや、地域の野菜をとっても安く売っています。
レストランコーナーもあって、そこではちこりを中心に田舎らしい様々な料理を楽しむことができます。
またちこりは葉の部分だけではなくその根っこで焼酎を作ることができ、醸造をしたり、醸造の過程を見学できたり、またその焼酎を買うこともできます。
何よりも魅力的なことは、そこで働くすべての人が60歳か65歳かは忘れましたが、定年を過ぎた年配の方の就労の場となっていることです。
年をとっても働く場があれば、年金が少なくても生活保護を受けなくても自立した生活を営むことができるかもしれませんし、何よりも生きがいを持って社会の中で役割を果たし続けられるかもしれません。

「収入」と「就労」と「生きがい」、そして農業の発展と消費者の喜び、そういうものを併せ持つ農業をどう作るのかという視点こそが大事なんだ・・・。
そんなことを教えていただいた一日でした。

家に帰ったらリビングに活けた百合が大きく開花していて、なんだか幸せな気持ちになりました(⋈◍>◡<◍)。✧♡