前橋市のフードバンク事業を視察させていただきました

2019年10月30日

今日、明日と吉川市議会3つの常任委員会合同視察です。
今日は前橋市のフードバンク事業を視察させていただきました。
すごく興味深い取り組みでした。

前橋市がフードバンク事業を始めたのは平成29年6月でした。
フードバンクとは、まだ安全に食べられるのに処分されてしまう食品を、個人や企業から無償で寄付していただいて、様々な事情で緊急に食糧支援を必要としている生活困窮者等に配布する仕組みです。
生活困窮者自立支援事業というのは、簡単に言うと病気や失業などにより生活に困窮し、生活保護に至る可能性の高い方々に対して支援をすることで、生活保護を受給しなくても自立した生活ができるように支援する事業です。

福祉課の窓口に相談に来た方々に対して、例えば生活保護受給決定を待つ間とか、今食糧支援をすることにより生活の立て直しが可能とか、そんなアセスメントをしながら自立促進のために食糧支援をしています。
原則3カ月までの支援で、状況に応じて延長も可能ということです。
高齢者や母子家庭、それから失業者の方に提供するケースが多く、就労支援とあわせて支援しているそうです。

印象的だったのは、担当職員の方のいきいきとした表情でした。
以前なら生活保護の受給決定が下りるまでは自力で頑張ってもらうしかなかった方々に対して、何もできないもどかしさを感じるしかなかった状況から、とりあえず食糧支援ができるという状況が生まれ、職員の仕事の満足度も上がったし、もちろん相談に来た方の満足度も上がったというお話でした。
それが職員の方のいきいきとした表情に繋がっているのだと感じました。

フードバンクは食品ロスの視点から、ごみ削減に向けた取り組みのイメージが強かったけれど、生活困窮者の自立支援施策の一つとして、福祉の視点からもとても重要であることが実感されているとのお話だったと思います。

吉川市でもフードバンク・フードドライブの小さな取り組みは様々にされていますが、社会福祉の視点から行政と一緒になった取り組みができるといいなぁと思いました。
良い勉強ができました。

ありがとうございました。