安倍首相退陣Σ(・ω・ノ)ノ!

2020年08月28日

安倍首相が今日、辞任を表明しました。
午後2時に退陣の意向を固めたとの速報が流れた後、今日のテレビは、このニュース一色でした。

コロナ危機の自粛期間中、その対策に奔走し大汗をかいてほしいあの時期に星野源太郎さんの動画にコラボし、自宅でゆったりと犬を抱いて寛ぐ姿が批判されていたこと。
この2カ月余り雲隠れして、ぶら下がりの会見以外記者会見すら開かなかったこと。
何よりもすぐに国会を開きコロナ対策を取るべきだと怒りを持って訴えた、東京都医師会長の訴えにすら何の反応も示さず、多くの世論にも応えず、国会を開かなかったこと。
そうした無責任極まりない姿勢が批判されてきたはずなのに、退陣を表明した途端、マスコミの扱いはなんだかヒーローみたいです。
「責任感が強い」「コロナ対策のストレスで持病が悪化」「志半ばで・・・」。
びっくりするような扱いです。

今週月曜日に佐藤栄作元首相の在職日数を抜き、歴代首相の中で最も長きに亘り政権を摂り続けてきた安倍首相。
その7年8カ月は、憲法と平和、暮らしと経済、民主主義と人権などあらゆる分野で、戦後どの内閣もやってこなかった史上最悪の政治を展開してきました。

戦後の政府の憲法解釈を大転換させた集団的自衛権の行使容認の閣議決定。
それに続く、安保法制=戦争法の強行。
消費税は2014年に5%から8%へ、更に昨年10月には10%へと2回にわたり増税され、格差が助長され、困窮する国民が更に増えました。貧困の問題は一向に解決していません。
憲法9条改憲に執着を燃やし、憲法を最も守らなければならない内閣総理大臣自ら「必ずや、私自身の手で成し遂げていく決意です」と公の場で発言してきました。
安倍首相が目指していた9条改憲は、憲法9条に自衛隊を明記しようとするものでした。
憲法9条が謳う戦力放棄・交戦権否認の原則を空文化・死文化し、日本を「戦争する国」に作り替えようとする、非常に危険な内容のものでした。
沖縄の民意に反して進められている辺野古新基地建設。
武器の爆買い。米軍への思いやり予算・・・。

安倍政権でとりわけ際立つのは、国政の私物化とモラル崩壊です。
安倍首相自身と妻の昭恵氏が関与した疑いの「森友学園」「加計学園」。
森友学園への国有地売却をめぐる公文書の改ざんを指示され、実行したとされる財務省近畿財務局の赤木俊夫さんは、うつ病を発症し、自殺へと追い込まれました。
赤木さんの残した遺書には、佐川宣寿元財務省理財局長に改ざんを指示されたと記されていたとのことです。
赤木さんの奥さんは佐川氏と国を相手に裁判を起こし、今戦われている最中です。
そして、「桜を見る会」の疑惑。
税金を使った公的行事「桜を見る会」に後援会員らを多数招待し"接待"したとされる「桜」疑惑。
マルチ商法で批判されているジャパンライフ元会長に首相推薦枠とされる区分番号「60」の招待状が送られていた問題まで浮上しました。
こうした問題については、首相を辞任するということで免責されるものではありません。しっかりと説明責任を果たし、報道されていることが事実ならば、刑事責任が追及されなければなりません。

そしてコロナ対策。
科学的根拠もなく、合意形成もなく、思い付きだけで進められ、子どもたちに甚大な被害を及ぼした突然の学校の一律休校。
「アベノマスク」と世界から嘲笑された1世帯2枚の布マスクの配布。
感染を全国に広げたとされるGO TO トラベルキャンペーン。
経済を回すことを優先し、そのために必要な感染対策については自治体任せ。
感染対策には全く無関心です。
その結果安倍政権の支持率は今34%と、安倍政権の中で最低を示しています。

これが7年8カ月の安倍政治の姿だったと思います。
マスコミは既に「ポスト安倍」に焦点を当て、ポスト安倍は誰なのかということがしきりと取沙汰されています。
誰が次の首相になるにせよ、憲法と平和、暮らしと経済、民主主義と人権を大切にする政治を担っていただきたいと思います。
そして、健康状態が悪化して退陣を余儀なくされるからといって、安倍政権のこの7年8カ月にわたり侵し続けてきた罪が免罪されるわけではない、責任はとるべきだと思っています。