感染者発生の介護事業所、利用者・職員・関係者全員のPCR検査を早急に!

2020年07月22日

友人が通う通所介護施設で、新型コロナウイルス感染者が見つかり(市内ではありません)、友人に通知されてから三日目を迎えています。
重い障がいがあり、気管切開をしている友人はどう考えても抵抗力の弱いハイリスク者です。
早く検査を実施してほしい、万が一陽性だったら一刻も早く入院させてほしいと家族が願うのは当然です。
昨日、保健師からは「濃厚接触者の可能性が高い」とのお話があり、保健所に持ち帰って検討するとのことでしたが、今のところ保健所からは何の連絡もありません。

昨日の埼玉県の感染者は47人、東京都で237人、全国では632人と報告されました。感染がどんどん広がっていると実感します。
保健師さんをはじめ、保健所の皆さんもきっと相当大変な状況の中で仕事をされていると思います。
だからこそ保健所・保健師さんの負担を少しでも減らし、効率よく感染者を見つけ、感染拡大を防ぐために施設利用者・関係者全員の検査実施が求められているのではないでしょうか。

私は、永寿総合病院の教訓を活かすべきだと思っています。

3月に発生した台東区永寿総合病院での集団感染は、患者・家族131名、職員83名、計214人の感染者のうち入院患者さん43人が亡くなりました。
まだ新型コロナウイルスのことが今以上にわかっていなかった段階でしたが、連日のこの報道に不安をかき立てられた方は決して少なくはなかったと思います。

同病院が診療を再開するにあたり、病院長が発表した文書がインターネットで公開されています。それを読むと、3月20日には「一つの病棟で、複数の患者様と看護師が発熱し 」集団感染を疑ったとあります。
すぐに保健所に相談してPCR検査を実施し、感染を確認したのが23日。
その間にも感染がどんどん広がっていき、26 日から全病棟の全ての患者様、27 日から全職員の PCR 検査を開始 したものの、全員の検査結果が得られるまでに9日以上かかったと記されています。
私も、それが何日のことだったかは忘れましたが「ようやく今日、病棟全員の検査が終わる」という報道を見て、本当にびっくりしたことを覚えています。

病院を責めるつもりは、勿論ありません。
未知のウイルスと現場で直に戦う医療従事者の戸惑い・大変さは、想像に余りあります。
しかし、もっと早急に全員検査をしていたら、こんなには広がらなかったのではないかと思っています。病院を指導する立場にある保健所や東京都、そして更に国には責任があると思っています。

感染を広げない、そのために早急に全員に検査を実施する・・・。
これは永寿総合病院の辛い経験から得た、貴重な教訓ではないでしょうか。

それが今、活かされていない・・・。
とても残念だと感じます。
全員検査の問題、保健師への権限移譲の問題、保健所に上げる書式の問題、抗原検査の問題等、日本共産党埼玉県議団に連絡しました。
保健所の管轄は県なので、県議団からこうした問題に対処していただくように要望しました。