映画『パンケーキを毒見する』

2021年08月24日

映画『パンケーキを毒見する』を観てきました。
すごい映画でした。

菅首相や今の政治につてブラックユーモアも交え、「そこまで言うか!」とびっくりするくらい、語り尽くす映画です。

国会の質疑で、野党議員の鋭い質問にまともに答えない。
追い詰められても答えられず、後ろに控える官僚?が慌てて必死で即席の答弁を書き、菅首相に説明。菅首相はその答弁書をただ棒読みするだけ・・・💦
共産党の小池晃参院議員から、「自助を説く資格がない」と責められる・・・。

笑ってしまったのは、地獄の閻魔様が嘘つきの舌を抜こうとするのですが、「永田町から来た人はみんな、舌が何枚もある!!」と舌を巻いていて、特に安倍前首相のそっくりさんは140枚舌を抜いてもまだ抜き終わらなくて、一体何枚の舌があるのか!!というアニメーション。


それから桜を見る会や官房長官時代の菅首相の官房機密費、一日307万円もの大金を毎日遣い続けた事実などをスクープしてきた、赤旗日曜版編集室への取材。
インタビューを受けたスタッフの方のお話がとても印象的でした。
赤旗編集局に就職するためには、共産党員でなくてはなりません。
取材を受けたその方はもともと共産党員ではなく、赤旗編集局に就職するために共産党員になったと答えていました。
もともとメディアを志望していたけれど、スポンサー付きのメディアでは報道できる内容がどうしても制限されてしまうのではないかと考え、スポンサーのいない赤旗の方が報道の自由度があると感じたからだとのお話でした。
日本の報道の自由度の世界ランキング、昨年は67位。今年は更に順位を一つ下げているそうです。
しかし民主党政権下の2010年、日本は11位でした。
今の菅自公政権の中で政治が硬直化し、菅首相が記者たちに振る舞う美味しくてフワフワのパンケーキと報道の硬直化、そして共産党が発行する赤旗のスクープ連発、どれもが無関係ではないのだということが良くわかる映画でした。
おススメです。

今、コロナ感染が広がる中で不要不急の外出の自粛が改めて訴えられています。
この時期に映画を観に行くことが良いことなのかどうか、悩みました。
しかし、映画を観ることは不要不急の外出ではないし、不要不急にしてはいけないのだと改めて思います。
文化芸術を通して、今の政治・社会をしっかりと見つめる目を養うことが、非常時だからこそ大切だと思います。