歴史の息吹を肌で感じた「朝日新聞縮刷版(復刻版)」

2020年11月12日

朝日新聞の縮刷版が市立図書館にそろっていることを知っているかと、友人から電話をいただきました。
「へ~、そうなんですか」と、図書館に新聞の縮刷版は当然だろうくらいな気持ちで応えたのですが、この10年20年の縮刷版がそろっているという話ではなく、もっとずっと昔からの縮刷版なんだと言われ、ちょっと気になったので見に行ってきました。

びっくりしましたΣ(・ω・ノ)ノ!しました💦💦
なんと明治21年から昭和30年代(詳しくは忘れちゃいました💦)まで、ずらりと揃っているんです。

昭和20年の新聞を開いてみました。
ヒトラーの自殺の記事を見つけました。
でも、自殺とは報じていない・・・。
単に死亡したとの記事。
当初破竹の勢いで勝ち進んだドイツが、今や追い詰められ、総統が自殺するまでに追い詰められた・・・とは書いていませんでした。

本土に空襲が繰り返され、戦局が厳しくなっても新聞の記事は「沖縄県民の血闘に学べ」。

広島の原爆投下を初めて報じたのは8月8日。
書かれた記事は「敵の非人道 断固報復」。 
被爆し、苦しみの中で死んでいく広島の人々の現実を報道するのではなく、戦意を煽り立てる記事。

ソ連が参戦し、戦局がいよいよ厳しくなっても「我方自衛の迎撃戦展開」。

大日本帝国、軍国主義国だった日本ではマスコミが独立性を失い、単なる政府の宣伝機関と化し、その結果多くの国民を戦争へと駆り立て、アジア太平洋地域の人々・そして自国民にも甚大な被害を与えた・・・。
マスコミはその一翼を担った・・・。

こういう事実を知識としては知っていました。
でも新聞を見てみると、その言葉遣い・報道の内容から言われていることが事実だとわかります。
日々刻々と変わる状況をリアルに伝える新聞だからこそ、まるで自分がそこに入り込んだかのように、歴史の息吹をリアルに感じます。
新聞の縮刷版が明治時代からずっと揃っているということ、とても大切なことだと感じます。