生命に満ちあふれた地球を作ってきたのは微生物(⋈◍>◡<◍)。✧♡

2020年11月11日

市民ネットワークさんが主催する連続学習会、「食と農のまちづくり 食の安全を考える」に参加させていただきました。
前回のいすみ市の有機栽培米と学校給食のお話もとても良かったのですが、今回も本当に良い学習会でした。
資料をいただいたので、共産党の議員団にも伝達講習しようと思います。

心に残ったお話がたくさんあるのですが、一番心に残ったのは微生物のお話でした。
46億年前の地球には生命もなく、土もなく、二酸化炭素に覆われていました。
そんな地球を、生命に満ち溢れる地球に変えてきたのは微生物の存在で、これがいなくなったら生物は死滅してしまう。
生物にとって欠かせないのはたんぱく質で、その合成には窒素が必要ですが、多くの生物は大気中の窒素を取り込んでたんぱく質を合成することはできません。窒素を取り込むのは一定の微生物の存在が絶対に必要だというお話です。

そして植物が育つのも微生物の力だというお話です。
光合成によって作られる炭水化物の多くを土壌に放出し、それを受け取った微生物が窒素やミネラルを植物に与える・・・。
こうした「共生」によって植物も育つし、土壌も育つ。
地球はそうして成り立っているというお話です。

植物の根っこにある、毛細血管みたいな細いふわふわした根っこを「菌根菌糸」と呼ぶそうです。これは文字通り「菌糸」、微生物です。
この菌が生み出す「グロマリン」が、土の柔らかな塊=団粒を作り、その団粒が養分をため込んだり、保水能力を高めたり、肥沃な土壌を作っていくということです。

化学肥料や農薬を使うことで、植物が土の中に炭水化物を放出しなくなってしまい、菌根菌糸も育たないし、微生物も近寄ってこない・・・。
共生関係が壊れてしまい、それが気候変動や洪水・干ばつ、自然災害の激甚化へとつながっています。
今、植物と菌類の4割が絶滅の危機に瀕していますが、その原因は農業です。

今、化学企業が農業に進出し、化学肥料や農薬だけでなく、種子までも手中に収めようとしています。90年代後半から、遺伝子組み換え農業がスタートしています。
その結果、アメリカでは90年代後半から糖尿病や自閉症、認知症やパーキンソン病などが急激に増え、寿命は減少へと転じています。腸と土壌はつながっているからだと考えられます。

遺伝子組み換えの主な種類は3つです。
「農薬をかけても枯れない遺伝子組み換え」「虫を殺す遺伝子組み換え」「マルチスタック(複数の農薬をかけても枯れず、虫を殺す毒性を持つなど)」。

除草剤のグリホサート(モンサント社)が草を枯らすのは、植物がアミノ酸を作る 経路を阻害 するからです。
ではそれを摂取した人間への影響はどうなのか?

人体が必要とするアミノ酸の多くを 腸内細菌が作り出しています。アミノ酸がなければ、ドーパミン・ メラトニン・セロトニンは作れません。
神経伝達物質が欠如し、神経の 機能が保てなくなってしまいます。
これがうつ病やパー キンソン病などの多発につながっているのではないかと考えられます。
アミノ酸がなければ インスリンも作れず、それが糖尿病 の多発につながっているとみられます。

虫を殺す遺伝子組み換えに使われているのはBt毒素で、バチルス・チューリンゲンシスという殺虫剤だそうです。
腸で十分に消化されたものを血中に送り込むため、本来腸と血管は密着しているはずですが、Bt毒素を取り込むことにより、この密着性が阻害されてしまう・・・。
そのために「リーキガット」=「漏れやすい腸」という状況になり、消化されていないものが血液の中に送り込まれてしまう、そんな状態になってしまうそうです。
その結果アレルギーや免疫疾患が増えていると考えられているそうです。
また、「血液脳関門破損」という状態が作られ、その結果として自閉症が増えているというお話もありました。

更に抗生物質の問題では、抗生物質が効かない「抗生物質耐性菌」が増えているし、またそれによる死者も増えているというお話がありました。

今、遺伝子組み換えで栽培されている作物は大豆・トウモロコシだけで全体の8割、それにコットンと菜種を合わせるとそれだけで99%を占めているそうです。
しかも実施している国もアメリカ・ブラジル・アルゼンチン・インド・カナダで90%を占めているそうです。
食品を買うときに、大豆・トウモロコシ・菜種に気を付けて、どこの国で栽培されたものかを見れば、こうした危険な食品の摂取はかなり免れるということでした。

今、世界では遺伝子組み換え食品を拒否する動きが広がっているそうです。
しかし日本ではこうした食品の危険性が取り上げられる機会が少なく、日本は世界の動きにおいていかれてしまっている・・・、そんなお話もありました。
ショックだったのは発泡酒の糖質には、遺伝子組み換えが使われているということ(安全なのは第3のビール)。
大好きな全粒粉のパンも、国産以外は遺伝子組み換えが使われていてとても危険だということ。
それから、赤ちゃんの粉ミルクまで遺伝子組み換えが使われていて、比較的頑張っているのは森永の「はぐくみ」と和光堂の「はいはい」だということ。
遺伝子組み換え食品にあまり敏感ではない日本は、「遺伝子組み換えのごみ捨て場」になる可能性があり、それを回避するためには消費者教育がとても重要であるということ。
消費者教育ができれば、消費社会を変えていくことは十分可能であり、日本でも100均の帝王?ダイソーさんが消費者の働きかけによりグリホサートを置くのをやめたという実績もあるそうです。

消費者教育を充実させていくこと、地域の有機農業を育てていくこと、そのために自治体に支援を強化していただくこと、こうしたことの大切さを学んだとても良い学習会でした。
市民ネットワークの皆さん、ありがとうございました。