請願は憲法に保障された国民の権利!

2022年03月10日

今日は日本年金者組合埼玉県本部吉川支部のみなさんが3月議会に提出した「加齢性難聴の補聴器購入に市の助成を求める請願」について、文教福祉常任委員会での審査が行われました。
未来会議よしかわの林議員が「趣旨採択」との動議を出し公明党の大泉議員が賛成しましたが、反対多数で動議は否決。
請願がそのまま、賛成多数で採択されました。
この請願は、1,345名の署名とともに出された請願です。
無事に採択されたことを心から嬉しく思っています。
14日の本会議でも採択されるよう、全力を尽くしたいと思っています。

委員会では最初に、各議員の意見聴取が行われます。
公明党の大泉議員は「認知症予防に脳トレが必要だから脳トレドリル購入、運動が必要だから靴を購入・・・と、キリがない」とのオドロキの発言。更に「請願は(所得 年齢制限 障害 医師の診断 など)細かい点が触れられていない」「請願の思いはしっかりと受け止めたい」「1345人の思いを本会議に出す前に精査した方が良かった」と発言しました。
また未来会議よしかわの林議員も、「署名を集める前に議員に相談し、市の状況やそれぞれの考えをできるだけ含め、良い請願文書にして、市民のみなさまのためになると自信をもって出したい請願文書を一緒に作り上げるところから参加させていただきたい」と発言しました。
はて・・・・?

日本国憲法16条は「何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない」と記しています。
また請願法は第2条に「請願は、請願者の氏名(法人の場合はその名称)及び住所(住所のない場合は居所)を記載し、文書でこれをしなければならない」と書いています。
請願はすべての国民だけでなく外国人にも与えられた権利であり、請願文に書くべきことは請願者の氏名と住所、そして要望の内容です。
もしその内容が細かかったら「アレがダメ」「これがダメ」とダメだしされることがそれだけ多くなり、否決される要素がそれだけ増えてしまうのではないでしょうか。
「本会議に出す前に精査」って・・・?
「市の状況やそれぞれの考えをできるだけ含め」って、請願者は市の状況や議員の考えまで含めて請願しなくてはいけないのでしょうか?
何かが違うように思います。
憲法は請願することそのものを国民の権利として認めているのだと思います。
憲法に保障された請願権に基づく市民の請願を真摯に受け止めることこそ、私たち議員の仕事だと思います。
私たち議員は市の執行部ではありません。
細かい制度は市がしっかりと考えて作り上げれば良いのだと思います。
そしてその作り上げた制度に不備があれば、そこを正していくのは議員の役割だと思います。
憲法16条と、請願法に則って考えるべきだと思います。

市民の会・無所属の伊藤正勝議員の発言は痛快でした。
「加齢性難聴の補聴器購入に市の助成を求める請願。一番の趣旨は最後の行の『補聴器購入に市の助成制度創設』をお願いするということ。創設をお願いするということは、ここで検討してもらうということ」。
まさにその通りだと思いました。
細かい制度設計を市が検討すれば良いのです。
議員があれこれ言って市民の要望を認めない、市政に反映させないような態度をとってはいけないのだと思いました。