『薬物依存症』

2022年07月12日

選挙が終わったので、これからはとにかく本をたくさん読むことが目標です。
実は本を読むのが大好きで、追い詰められた時ほど本を読みたくなる私です💦
無理やり8時に寝かされた小学生時代は親に隠れて布団の中でずっと本を読み続けていたものでした💦
人間不信に陥っていた思春期の頃は誰とも話すことなく、授業の合間の休憩時間も給食の時間もただただ一人で本を読み続けていた時期が結構長くありました💦
そして親元を離れて伯母と2人で暮らし始めた高校生の頃、仕事に忙しく出張などで家にいないことが多い伯母の眼を盗み、学校に行くより自宅で本を読むことを選んだ・・・💦そんな時期も過ごしたことも、実はありました💦
今は壁にぶち当たっているわけでも、何かから逃れたいともがいているわけでもありませんが、それでも一冊でも多くの本を読みたいと心から思うこの頃です💖

今日読んだのは『薬物依存症』(清原和博著 文芸春秋)でした。
何かの本で紹介されていたのを読み、興味を抱いた本でした。

言わずと知れた、元プロ野球選手の清原和博さんが書いた本です。
あんな有名なスポーツ選手が覚せい剤取締法違反で逮捕された時、どんなに多くの人が驚いたことでしょう。
まさかあの清原選手が・・・!!
そう思った人も決して少なくはないはずです。

そういう風に社会から注目を浴びていることも知りながら、覚せい剤への依存を断ち切っていくことの苦しさが誠実に描かれていて、とても良い本でした。
私のような野球のことを何も知らない人でも、清原和博さんを知らない人は多分いないでしょう。
それくらい大きな仕事をして名を馳せた人でさえ、いざ仕事を離れたときに「じゃぁこれから何をしてどのように生きるのか」葛藤し、苦しみ、ふとした弾みに道を踏み外してしまう・・・。
もしかしたら、そんなことは割と身近にあるのかもしれません。
ふと思うのは、プロ野球選手というかアスリートの方々は華々しい活躍の最中に引退するということは少なく、身体を酷使し続けた結果として怪我や故障を繰り返し、年も重ねて体力も落ち、若いころのような回復力もなくなり、自らのスポーツ人生に幕を下ろす決断を迫られる・・・。
苦しみ、もがく中でスタートした新たな人生への適応が、余計と難しいのかもしれません。わかりませんが。

それでも薬物と決別し、うつ病やアルコール依存とも闘いながら子どもたちとの関係を修復し自分自身の人生を取り戻そうともがく清原さん。

薬物依存から脱出することの困難さも良くわかります。
有名人が覚せい剤取締法違反で繰り返し逮捕される報道に触れるたびに、つい「またか・・・」と思ってしまいます。
でも実は、一度のめりこんでしまった「覚せい剤」という独特の世界から離脱することは極めて困難なようです。
その世界を知らない私たちは犯した罪を認めることはできないけど、もう一度立ち直ることを応援することはできるはず。
清原さんの回復を、心から応援したいと思う一冊でした💖









































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































一度でも罪を犯してしまったその人が社会の中で生きていけるように寛容に見守ることも同時に必要なのだと思いました。

清原さんが子どもたちとの関係を修復し、以前の健康な頃の清原さんに戻ることを心から願いたいと思います。
でも同時に、もしまた同じ罪を繰り返してしまうようなことがあったときには、清原さんを蔑んだり下に見たりするのではなく、それほどに怖い世界に足を踏み入れてしまった人を「負けるな!」と応援できる社会でありたいなぁと思いました。