「未来を育てる」

2023年09月13日

吉川市の9月定例議会には、「学校給食費の無償化を求める吉川連絡会」のみなさんから「学校給食費の無償化を求める請願」が提出されました。明日の文教福祉常任委員会で審査されます。

議会初日の議案上程の際、未来会議よしかわの議員さん方が紹介議員の遠藤義法さんに対して質問されたことは、

★学校給食は年間180~190回、つまり均すと2日に1回。その食事が貧困対策になるのか。
★家庭の支出を減らす子育て支援が、少子化に大きな効果をもたらすのか。
★市民は市の財政状況も分からずに様々な要求をする。議員が市の財政状況をちゃんと説明しないと、実現可能性の薄い請願になる。説明しているのか。
★家庭の支出を減らす努力義務が各家庭にある。
★6月議会に遠藤さんは学校給食費無償化は国の責任で実施すべきとの意見書を提出した。今回は市の財源でとの請願で、整合性がとれない。

というものでした。
正直、私はこういう質問が出されることに驚いています。が、明日の委員会でしっかりと発言したいと思っています。

発言の参考になるかと思い、先日たまたまいただいた『診療研究No590』(発行:東京保険医協会)を読みました。
「未来を育てる」とのテーマで特集が組まれていて、医師などの立場から少子化について述べられています。

特に興味深かったのは、弁護士&社会福祉士でもあり今年4月まで3期12年に亘り明石市長を務めた泉房穂氏と、精神科医竹内真弓さんとの対談です。
泉氏の市政運営については、私も議会や『つわぶき便り』で何度か紹介させていただいてきました。
その政治姿勢には本当に目を見張るものがありますが、対談の中でこんなことをおっしゃっています。

弁護士法第1条は「弁護士は基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする」と定めています。わかりやすく言うと人助けと世直しということです。当然市長としての仕事も弁護士の延長線上にあるものだし、不正は正していく、困っている人に手を差し伸べる行政に変えていく。
(中略)
弁護士の場合には個別救済がメインになるけれど、市長として制度を変えていくことにエネルギーを使ってきたと思っているので、自分は狭い意味の政治屋的な政治家じゃなくて、ある意味弁護士であり、社会福祉士であり、その立場でやっている認識が強いですね。今も。

この泉氏の発言に対し竹内真弓さんは、古代中国の医学書に記された言葉を紹介しています。
「上医は国を医し、中医は人を医し、下医は病を医す」。

なるほどなぁと思いました。
私たち地方議員はその行政区の一人の議員に過ぎないけれど、その立場から発言・発信することで国の制度を変え、国の姿勢を正し、そして未来を育てていく・・・。
そういう一つの「力」になるはずだと思っています。
励まされました(⋈◍>◡<◍)。✧♡