『戦雲(いくさふむ)』
21日(土)は沖縄と連帯する松戸市民の会さんが主催、三上智恵監督の映画『戦雲(いくさふむ)』を観に行きました。
「標的の村」「沖縄スパイ戦史」の三上智恵監督が、沖縄など南西諸島の急速な軍事要塞化の現状と、島々の暮らしや祭りを描いたドキュメンタリー映画です。見逃したと残念に思っていた映画だったので、観れて良かったです。
沖縄には4回行ったことがあります。
初めて行ったのは新婚旅行でした。那覇を中心に沖縄戦の爪痕を回り、そのあとは石垣島と竹富島にも行きました。とてもゆったりと時間が流れているように感じて、新婚旅行だから当たり前かもしれませんがとても幸せを感じたことをはっきりと覚えています。
2回目に行ったのは25~26年くらい前、看護学校の同級生であり名古屋の病院の精神科病棟で一緒に働いた同僚でもある友人が看護長として沖縄の病院に赴任した時でした。やはり看護学校の同級生で、精神科で一緒に働いた二人の友人と一緒に行きました。
そのとき5歳だった次男君も一緒に行ったのですが、実はそのほんの少し前に家族で台湾に行っていたこともあり、首里城を見た5歳の次男君が「あ~~~!!ここ、台湾だ!」と叫んだことは深く印象に残っています。
また友人が様々な話をしてくれたことも、今も心に残っています。
3回目に行ったのは石垣島でした。ダイビングのライセンスを取ったので、旦那くんと二人で潜りに行ったのでした。
10月の石垣島には「マンタスクランブル」と呼ばれるマンタがたくさんやってくるポイントがあり、それを見に行ったのでした。10月だったので水温が少し下がっていて、海の中は正直寒かったです。が、海中の石につかまりながら、ただただマンタがやってくるのを待ち、そして眺めたひと時はとても素晴らしい時間でした。
何故そこにマンタが集まってくるのかはよくわかりません。それでもマンタはとても大きく美しく、まるで時間が止まっているかのようでした。
4回目に行ったのは2018年。辺野古に何度も行っている市民の方を追いかけて(?)辺野古で座り込みをしたり、埋め立ての状況を見ながら地元の方のお話も伺いました。
その後宮古島に行き、上里清美さんに宮古島の自衛隊基地建設現場や今後軍事利用される予定の地を案内していただきました。宮古島・石垣島・与那国島が国境の島であることを改めて実感し、美しい島々が戦争する国づくりに利用されている現実を改めて深く認識しました。
世界で最も美しい海のひとつに数えられる沖縄の海を守りたいと思いました。マンタスポットや時が止まったかのようなゆったりとした静かな時間を守りたいと思いました。
が、その後コロナ禍もあり、沖縄には行っていません。
『戦雲』を見て、まるで今にも戦争が起きるかのような騒がしい雰囲気。戦争準備のためにあの美しい島々がその最前線に立たされている現実を改めて実感しました。
でも、肝心なことが欠けていると感じます。
日本は一体いつから戦争をする国になったのでしょう。何故、戦争が起きる前提に沖縄が置かれているのでしょう。「日本国憲法第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」は、一体どこに消えてしまったのか。
何故戦争しないための政策が怠われているのか。
世界で最も美しい海を汚すな。
戦争するな。
憲法守れ。
心からそう思います。