『緋色のマドンナ 陶芸家・神山清子物語』

2020年03月29日

今日は天気予報通り、日中雪が降りました。

新型コロナウィルス感染拡大防止に向けて外出自粛要請が出されていることもあり、一日中ずっと家にこもり、読書に明け暮れました。
今日読んだのは、『緋色のマドンナ 陶芸家・神山清子物語』(那須田 淳 ポプラ社)です。
昨日までNHK、朝の連ドラ「スカーレット」のモデル、陶芸家の神山清子さんの生き方を描いた小説です。

「スカーレット」、すっかりハマって観ていました。
旦那さんの八さん役、松下洸平さんがすっかり好きになってしまって(⋈◍>◡<◍)。✧♡
それから戸田恵梨香さん演じるきみこさんは、「とても丁寧に暮らす人」であり、大切なものを心から大切にする人であり、だけどさっぱりしていて、そしてとても強い人で、好感を抱きました。
ドラマで使われた作品は神山清子さんの作品とのことでしたが、テレビを通しても伝わってくる何とも言えない魅力がありました。
長男のたけし君の白血病が発覚してからは、「死なないで」「生き続けて」と、すっかりたけし君の母親の気持ちで観ていました。
が、最終回で亡くなってしまいました。

実際に神山清子さんの長男さんも白血病で亡くなっているとのことで、神山さん親子は骨髄バンクの実現にためにも尽力されたとのことでした。
もうずっと昔の話になってしまいましたが、看護学校の2年生のときに行った血液病棟での実習で出会ったのが、何人もの若い白血病の患者さんたちでした。
たけし君の姿にかつて出会った患者さんたちが重なりました。
神山さん親子は一体どうやって、病気と向き合うという必死な状況の中で、自分の命だけでなく同じ病気と闘う他の多くの患者さんのことを思い、骨髄バンクの活動に取り組んだのか・・・。
どうしても知りたくて、この本を読んでみました。
でも、どうやらその話は『母さん 子守歌うたって』(那須田 稔・岸川 悦子著 ひくまの出版)に詳しいようで、この本ではそこまではわかりませんでした。

でも、神山清子さんがドラマで描かれていた通りの、丁寧に暮らす人であり、ちょっとやそっとでは負けない強い女性であることがよくわかりました。
今度近くで個展があったら、ぜひ行ってみたいと思います。

ちょっと話が変わりますが、ドラマの中で本当にいいなぁと思った場面がありました。
一つはきみこが釉薬を使わないで炎と灰で作り出す古設楽を焼きたくて、高額なお金のかかる穴窯を作るかどうか悩む場面での旦那さん、八さんの言葉です。
「僕らの仕事は平和だからできるんだ。
また、いつ戦争になるかわからない。
平和な今、夢を叶え」。
八さんの言葉を力に、きみこは穴窯に取り組み始めたのでした。
この場面は1月の市議選の頃に放送されていて、私はこの場面を街頭演説で何度も使わせていただきました💦

もう一つは、きみこが息子のたけしのアパートに遊びに行きたいと言った時、たけしは「女人禁制だ」と交わそうとしました。
その時きみこが言ったのは、「お母ちゃんは男でも女でもないお母ちゃんという生き物だ!」。
すっごく共感しました(⋈◍>◡<◍)。✧♡