『軍事力の強化で平和はつくれない』~白神優理子弁護士をお招きしての学習会

2023年05月14日

9条の会@よしかわ6周年記念講演会『軍事力の強化で平和はつくれない』が開催されました。講師は八王子合同法律事務所所属の白神優理子弁護士でした。

2020年1月、八王子市長選挙に36歳の若さで立候補した白神弁護士。
選挙戦でもご弁護士の仕事を「日本国憲法の謳う基本的人権を守ることが日々の仕事」として、憲法9条を変えることには反対だとはっきりと表明し闘われました。自衛隊厚木基地近くの海老名市のご出身とのこと。子どものころから基地の存在に疑問を抱き、どうしたら基地をなくせるかと考えながら育ったとのお話でした。
戦闘機の爆音は上空で工事現場が爆発したのかと思うような恐怖を感じるほどのものであったこと、10代の頃体の大きな米兵に"Let' go to Karaoke"と声をかけられたりすることがものすごく恐怖だったことなど、基地の近くで育ったからこそのリアルな恐怖が語られました。

高校生平和ゼミナールに参加し、今もアドバイザーとして高校生と一緒に活動をしているとのこと。
辺野古の島袋文子おばぁは15歳で沖縄戦を経験したそうです。
無数の爆弾が空から落ちてきて、一旦地面に落ちた爆弾が跳ねた瞬間人の首が跳ね飛ばされるのを見たとのこと。喉が渇いた15歳だったおばぁは、夜中に暗闇の中手探りで水を口に含んだけれど、朝になってその水たまりを見ると人の死体が浸かった血みどろの水だったとのこと。
その水を飲んで生きてきた。その胸の内。
そんな思いを、今の若者に絶対にさせたくはない。いのちに予備はない。いのちはたった一つしかない。だからどこの国ともどんなことがあっても、絶対に戦争をしてはならない。
そう語りながら、85歳のおばぁは辺野古基地建設反対の運動に今も参加している・・・。

敗戦にあたっての日本側の条件は、天皇制の護持でした。
それを押し通すために、負けるとわかっていたのに戦われた沖縄戦。沖縄は天皇の為・お国のために捨て石にされ、4人にひとりのいのちが奪われました。
こんなことを繰り返してはいけない。いのちは一つだけ。いのちは宝。白神弁護士は熱い口調で語りました。白神弁護士が本当に心からそう思っていることが強く伝わってきました。パワフルで温かく優しく、自ずと元気が湧いてくる学習会となりました