とても悲しい反対討論
議会の最終日、国や県に提出する意見書の採択ではいつもモヤモヤした気持ちが残ります。
今回日本共産党吉川市議員団が提案した意見書、一本目は遠藤義法さんが提案した「子どものための予算を大幅に増やし、保育士の増員などの抜本的改善を求める意見書」でした。
事前に自民党さんから若干文言を修正してほしいとの申し入れがあり、「こういう意見書に反対する人っているのかなぁ」とのお話もいただきました。
その進言を受け入れて文言を修正し、提出した意見書でした。
しかし未来会議よしかわの議員からは、「抜本的という言葉が何度も出てきて、抜本的の意味が薄れる」「保育士の増員などの抜本的改善を求める意見書なのに、給食費の無料化まで入っていて、要望が広がりすぎている」「意見書を提出するときは、恥ずかしくない文書をみんなで作り上げたい」といった反対討論が行われ、反対されました。
反対するのが文章だけの問題なら、事前に自民党さんのように「~に修正できないか」と持ち掛けてくれれば多分応じることができたような内容です。
送迎バスへの取り残しや虐待をなくすために最も大切な、保育士さんたちの働く環境の改善に背を向ける、未来会議のみなさんの冷たい姿勢が悲しくて仕方ありません。
公明党の反対理由は更にオドロキで、社会保障を充実させるために政府は消費税を5%⇒8%⇒10%へと上げてきた。公明党はその矢面に立って国民の批判を受けながらも、社会保障の充実のために頑張ってきた。
共産党はその消費税に反対しておきながら社会保障の充実を求めるのはおかしいのではないか・・・。
要約するとそんな論調です。
だから反対。
これだけ保育が問題になっている中での、2会派のその論調。私には理解できません。
そしてこの二つの会派が支えているのが今の中原市政だと思うと、本当に残念でなりません。
私が提案した「介護保険の負担増と給付減の中止を求める意見書」は賛成したのが共産党の3議員、市民の会・無所属の岩田京子議員と無所属の降旗聡議員の5名だけで、反対多数で否決されました。
意見書に書いた要望は
1.サービス利用料の2割負担と3割負担の対象拡大はやめること。
2.要介護1・2の訪問・通所介護の保険外しをやめること。
3.ケアプラン作成の有料化はやめること。
4.老健施設などの多床室の室料有料化はやめること。
の4点でしたが、公明党の議員からは「今書いているのは4つだけでも、いずれ5つ6つ10と要望が増えていくのではないか」「拙速ではないか」と質問されましたが、正直意味が分かりません。
今でも高い介護保険料を支払いながら、介護が必要な状況なのに介護保険を使えない人はたくさんいらっしゃいます。利用時の負担が増えれば、更に利用できない人が増えることは火を見るよりも明らかだと思います。
介護保険について現状がほとんど知られていない中で、大切な意見書が否決されてしまったたことが本当に残念でなりません。
議会が終わって外に出るともう夕闇が立ち込めていましたが、西の空にうっすらと、夕焼けが残っていました。