サン・テグジュペリ没後80周年
私が持っている『星の王子様』(サン・テグジュペリ作 岩波少年文庫)は1980年ころに購入したものです。
中学生の時に初めて図書館で借りて読んで、高校生の時にももう一度読んで、社会人になってからまた改めて読みたくなって購入しました。そして何度か読み返しました。

かつてフランスで20世紀最高の本に選ばれたそうですが、今日の今日まで私にはその意味がよく分かっていませんでした。
今日のしんぶん赤旗1面の「潮流」。とても興味深い記事でした。

ゾウを飲み込んだウワバミの絵が、実は隣国を次々と飲み込んでいったナチスドイツを現しているとの解釈。
『星の王子様』のウワバミは獲物を飲み込んだ後半年間腹ごなしのために眠るけれど、ナチスドイツの侵略も1938年にオーストラリアを併合して以降、9月チェコのズデーテン地方併合、翌年3月同ボヘミア・モラビア占領、9月ポーランド侵攻、翌年4月デンマークとノルウェーに侵入と、半年ごとに進んでいったとのこと。
放置すれば星を覆いつくしてしまう3本のバオバブの木は、日独伊の枢軸国を指していると多くの人が指摘しているとのこと。
「バオバブをかいた時は、ぐずぐずしてはいられないと、一生けんめいになっていた」という語り手の言葉には、ファシズムへの作者の危機感が明らかとも。
こんなこと、全然知らずに、ただのほほんと何度もこの本を読み返していた自分の愚かさが恥ずかしい😅😅😅
サン・テグジュペリが『星の王子さま』を書いたのは第2次大戦中の1943年だったことすら、私は知りませんでした😅😅😅
「人生の英知をつめ込み、王子さまの死にいたる物語は、死を覚悟した作者の遺言と言われている」ことすらも。今日はサン・テグジュペリの没後80周年だそうです。
改めて本箱の奥の奥から『星の王子様』を引っ張り出して、読みなおし始めました。