マイナンバーカードで何が変わるのだろう?
行政の手続きというのは、どうしてこうも煩雑なのでしょう。
私は、もうすっかりとヘロヘロです💦
母の住民票を吉川市に転入させて、約1か月。
吉川市の職員さんが寡婦控除を受けていないということを発見してくださって、それを受ければ非課税になると教えてくれたのはとてもありがたいことでした。
前にも書きましたが、私は岐阜の市役所に税金を取られすぎていないかと数回確認しに行ったことがありましたが、その時の回答は「年金がそれなりにあってギリギリ課税世帯だから、高く感じるかもしれないが仕方がない」というものでした。寡婦控除を受けていないと発見してくれる職員さんは、残念なことにいらっしゃいませんでした。
そして岐阜の市役所に電話をして寡婦控除の申請書類を送っていただき、5年間さかのぼって申請できるとのことで、申請をしました。母の口座を書類に書き、コピーも一緒に送りました。
そんな手続きをしている間に今度は岐阜の介護保険課から書類が来て、介護保険料を徴収しすぎているので返還金が発生していると、口座番号と預金通帳のコピーを送るようにとの連絡・・・。
寡婦控除との連動でもう連絡が来たのかと思ってびっくりしていたら、それは年度途中で転居したので、今年度分の介護保険料を払いすぎているというお話でした。
預金口座はもう課税課に伝えているので、そちらで共有してもらえないかとお願いしましたが、課が違うのでそれはできないとのお返事・・・。仕方なく、また同じことを書いて送りました。
すると、今度は後期高齢者医療保険からも同じ通知💦また同じことを書いて送りました。
今度は吉川市の介護保険課と国保年金かから通知が来て、介護保険料と後期高齢者医療保険料の徴収額が決まったとのこと。すぐには年金からの天引きができないので、できれば銀行引き落としの手続きをということで、手続きしました。
すると間もなく今度は年金から通知が来て、新しくこちらで作った口座に年金を振り込むとの通知と同時に、介護保険料と後期高齢者医療保険料の天引きのお知らせ💦
え~~~っ(@ ̄□ ̄@;)!!
じゃぁ、自動引き落としの手続きは要らなかったのかと思ったら、それは岐阜の介護保険料・後期高齢者医療保険料が乗っかっていると、吉川市の職員さんがまた教えてくださいました。
いったん支払って、あとから返金される仕組みだそうです。
そして岐阜で払いすぎた介護保険料はまた改めて通知が来るのか、こちらから連絡しなくてはいけないのかわかりませんが、とにかくまた別個に手続きをしなくてはならないみたいです。
その時、また改めて通帳のコピーとか求められなければ良いのですが・・・。
そんなことをしているうちに、今度は岐阜で入所していた施設から連絡が来て、母は10月11日まで入所していたけれど私が10月8日に住民票を移動させる手続きをしたので、8日で岐阜での介護保険サービスを利用する資格が失効しているとの連絡💦
え~~~っ(@ ̄□ ̄@;)!!
だって向こうを出る日が日曜日だったので早めに手続きをしただけで、転居の日は11日と記載したはずで、11日までは向こうの市民だったはず・・・💦
慌てて岐阜の市役所の市民課に電話をして、私はそういう手続きをしたはず、確認してほしいとお願いすると、「確認はできない」「あなたが本当に娘だという保証がどこにもない」と、けんもほろろなお返事💦
このお話は、結局10月8日から吉川市の被保険者ということで事なきを得ましたが・・・💦
岐阜の市役所から通知が来て、寡婦控除が認められ、母は非課税になりました。
吉川市の担当課に書類を持参すると、後期高齢者医療保険の「限度額認定書」をすぐに発行していただくことができました。
介護保険の「限度額認定書」もすぐに発行してもらえるものと思って手続きに行きました。
母は介護保険施設に入所しているので、この認定書が最も重要なのです。
これが発行されれば、入所費用のうちホテルコストが減額対象となります。
施設でもこの認定書の発行を待ってくれていて、入所費用の請求を見合わせてくださっています。できるだけ早く施設さんに提出して、施設の負担(入るべき収入が入らないという事態)を軽減しなくてはと思っています。
しかしこの認定書がすぐには出ないことがわかりました。
介護保険の限度額認定書の発行条件は所得と預貯金です。まずは預貯金・有価証券などの調査を行って、預貯金が1,000万円を超えていないことがわかったら初めて、限度額認定書が発行されるのです。
調査に同意する書類と、通帳のコピー、残高などを提出したので、これから銀行に調査を書けるそうです。
私の母は極めて一般的な女性です。
1人暮らしをしていたころは年金だけでは生活できず、私はずっと毎月仕送りをしてきました。そしてようやく何とか暮らしてきたのです。今はわずかに預金がありますが、それは施設に入所して社会とのつながりを失い、誰ともお付き合いがなくなったので残ったお金にすぎません。
そしてそのお金は、母の葬儀代で終わるような金額です。
一連の手続きの中で感じるのは、日本の制度はうんざりするほど煩雑だということ。申請主義で、申請しなければ何の保障も受けられないということ。そして「ズルをするのではないか」「不正をするのではないか」という疑いの眼が先に立っていて、その人が受けられるサービスをしっかり保障しようという立場からは程遠いように思うのです。
なけなしの預金を調査されるということに、非常に違和感を感じてしまいます。
今、政府はマイナンバーカードの普及に躍起です。
市もその方向に動かざるを得ず、職員さんがマイナンバーカードの勧誘をしているのを見かけた日もありましたし、先週末には休日にも関わらず市役所でマイナンバーカードの受付をしているのを見かけました。
マイナンバーカードを持てば、こういう煩雑な手続きから逃れられるなら、私も母のマイナンバーカードを作ろうかと思います。
先日テレビで、デンマークの登録ナンバー制度では、その人が受けられる行政サービスなどが自動的に通知されてきて、国民にとってはなくてはならない制度だというようなことが報道されていました。
日本のマイナンバーカードも、多くの国民が持つようになれば行政の側からその人に提供される行政サービスを自動的に通知するようなシステムに変わっていくのでしょうか?
煩雑な手続きをしなくても、行政の側から税のとりすぎを発見して自動的に返金してくれて、通知だけ送ってくれる…、そんな風に変わるとしたら、とても良いことだと思います。
疑うことよりサービスを行き渡らせることを重視するような行政に変わっていくのだとしたら、とてもありがたいことです。
今は、とてもそうは思えません。
行政のDX(デジタルトランスフォメーション)で行政サービスを向上させると言うけれど、本当に向上を目指すならまずは申請主義をやめることだと思いますし、「不正をする人がいる」という発想をやめることだと思います。
そのうえでデジタル化して、不正を見つけやすくして、本当に不正があったら対処する・・・。
そんな形に変わってほしいと、つくづくと思います。