マスク物語

2020年05月14日

昨年95歳で亡くなった私の伯母の家、岐阜県中津川市の片田舎の家ですが、そのお向かいさんのインテリアイトウさんの店主から、マスクを一箱(なんと200枚!)いただきました。
中国製,N95準拠のKN95マスクです。

N95マスクとは、5μm以下の飛沫核に付着した病原体を捕集することができるという代物で、医療従事者の感染予防には欠かせないマスクです。
幼馴染であり、田舎に帰った時の飲み友達でもある店主さんが、私の仕事を理解した上で送ってくださったマスクでもあります。
どうしようかと悩みましたが、市外のPCR検査を実施し尚且つ入院患者さんを受け入れている病院でN95マスクが不足しているという話を聞き、そのままインテリアイトウさんからということで寄贈させていただきました。

マスクはこの数日でかなり出回ってきています。
私も昨日、ホームセンターで売っているのを見つけ、旦那クン用に買いました。
今日は我が家に一番近いスーパーで、山積みになっていたそうです。
それでも、医療機関のN95 マスクの不足はまだまだ深刻です。

遠い岐阜の田舎から、こんな温かい気遣いをいただいたことを本当にうれしく思います。
イトウさん、ありがとうございます(⋈◍>◡<◍)。✧♡

夜、イトウさんにお礼の電話をしたのですが、イトウさんは4月上旬にマスクの入手ができたことで近隣市などに寄付し、それによってまたへとへとになるくらい忙しい日々となってしまったとおっしゃっていました。
それくらい、この時期にマスクが入手できるということが貴重だったのだと思います。

新型コロナウイルスの問題では、本当に多くの人が深刻なダメージを受けています。
しかし同時に、また新たな人と人との繋がりも生まれているような気がします。
インテリアイトウさんのこうした配慮もそうだし、市には手作りや市販のマスクの寄付もたくさんあったという話も聞いています。
社会福祉協議会では、アベノマスクを使えるものに作り直して必要な人に届けているという話も聞きました。
私も、「外で活動しなくてはいけない人にはマスクが必需品でしょう」と、手作りマスクの差し入れをいただきました。
私自身も、お嫁ちゃんや息子クンに手作りマスクをあげるためだけにミシンを買い、何枚ものマスクを縫いました。
そして、お嫁ちゃんとの距離が少し縮まったような気がします。

感染防止に向けて欠かせない存在のマスクが、人と人との関係をより豊かにしてくれるのであれば、新型コロナウイルス感染症の一つの良い側面として受け止めたいと思います。

それにしても、今年は岐阜に帰る予定が山盛りでした。
高校の同級生が亡くなり、クラスのみんなでお花を手向けに行こうと計画していたのは3月でした。
4月は伯母の一年祭を計画していました。
7月は私の母の卒寿のお祝いをしようと計画していました。
それから同級生の還暦のクラス会、プチ旅行も予定されていました。
予定は全部消えてなくなり、いつになったら岐阜に行けるのかとただただその日を待ちわびるこの頃です。