ワクチン接種の話
先週は4日(木)にワクチン接種に向けての説明会、5日(金)にはやはりワクチン接種に向けての臨時議会が開催されました。
ワクチン接種については最近様々な報道がされており、いよいよ始まる感があります。
政府は2月下旬から医療従事者へのワクチン接種をスタートさせたいとの意向を表明していますが、今のところまだワクチンの薬剤承認さえされていません。
また、日本への供給スケジュールも見えていません。
極めて流動的な状況の中で、接種に向けての準備が進められています。
1月25日現在国が示している案
2月下旬~ 医療従事者向け先行接種(希望者、全国で約1万人)、埼玉県では一つの医療機関が対象となり、接種を開始する予定です。
3月中旬~ 医療従事者約2,200人を対象に接種
3月下旬~ 令和3年度中に65歳以上に達する高齢者 約17,400人
4月中旬~ 64歳以下の基礎疾患を有する人(自己申告) 約8,200人
高齢者施設等職員 約1,100人
5月以降 一般 約46,600人(内約11,900人は15歳以下)
※ワクチン接種対象を16歳以上とするかどうか、まだ正
式な通知は来ていないとのこと
基礎疾患を有する者とは
- 慢性の呼吸器疾患
- 慢性の心疾患
- 慢性腎疾患
- 慢性の肝臓疾患(肝脂肪・慢性肝炎を除く)
- インスリンや内服薬で糖尿病治療中または他の病気を合併している糖尿病
- 血液疾患(鉄欠乏性貧血を除く)
- 免疫機能が低下する疾患(治療中の悪性腫瘍を含む)
- ステロイドなど免疫機能が低下する治療を受けている
- 免疫異常に伴う神経筋疾患
- 神経疾患や神経筋疾患が原因で身体機能が衰えた状態(呼吸障害等)
- 染色体異常
- 重症心身障害(重度の肢体不自由と重度の知的障害とが重複した状態)
- 睡眠時無呼吸症候群
及びBMI 30以上=高度肥満の方
(BMI =体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)
新型コロナウイルスワクチン
当面、ファイザー社のワクチンが使用される予定です。
ファイザー社のワクチンの特徴は、「抗原となるたんぱく質を作り出すための設計図となるmRNAを直接体内に接種することで、抗原たんぱく質を作り出す」ということだそうです。
mRNAの安定性を確保するために、超低温での保管がひつようであり、そのためのディープフリーザーなども国から配布される予定です。
ワクチンの配分を決めるのは国⇒県です。
県がどのように配分するかにより、市に何人分届くかが決まります。
その配分によって、接種スケジュールが変動する可能性があります。
接種対象者には、接種券が送られます。
医療従事者の方々には、医療関係団体が接種券付き予診票を発行します。
65歳以上の高齢者の方々には、3月中旬又は下旬以降に発送されます。
高齢者施設職員の方々には、施設がリストを作成し、市が接種券付き予診票を発行します。
一般の方々には4月下旬~5月に発送されます。
接種費用は2,070円、予診のみの場合は1,540円(一人あたり)ですが、全額国の負担となります。自己負担はありません。
接種方法・接種会場
吉川市ではおあしすと中央公民館での接種を考えています。
会場を選ぶにあたって考慮したことは、①大人数の接種希望者に対応できること、②三密を回避できる広いスペースであること、③冷暖房の設備が整っていること、④駐車場が確保できること、⑤バスで会場に行けること、とのことです。
具体的なことはまだ医師会と協議中とのことです。
接種時間帯や曜日、、個別接種や施設巡回接種、訪問接種などについても未定です。
副反応について
新聞やテレビでも報道されていますが、接種後にアナフィラキシーや血管迷走神経反射等の症状が出ることがありますので、会場で一定期間の観察を行います。
万が一のアナフィラキシーショックに備え、会場には抗けいれん剤等の薬液・気管チューブ・酸素ボンベ等を配置し、消防署とも連携をとる予定です。
接種後の体調変化に対しては、接種した医師やかかりつけ医に相談又は受診、さらなる対応が必要な場合は都道府県が確保する専門医療機関に紹介します。
都道府県にも相談窓口を設置します。
予防接種健康被害救済制度
予防接種法に基づき、予防接種を受けた方に健康被害が生じた場合、その健康被害と接種との関連性を厚生労働大臣が認定したとき、市町村より賠償金が支払われる仕組みがあります。
因果関係については、疾病・障害認定審査会において審査されるそうです。
接種は努力義務・・・どんな人にもわかりやすい情報の提供を!
今回の新型コロナウイルスワクチンを接種するか否か、私たちには接種の「努力義務」が課せられていますが、接種の是非を判断するのは個々人です。
非常に悩ましい判断が求められていると思います。
接種による効果は、はっきり言ってわかりません。
多くの人が接種して発症者が減れば、「集団免疫効果が得られた」という評価になるのだと思います。
大規模に接種しなければ、実際の効果の有無はわかりません。
一方で、性急に作られたワクチンが本当に安全なのかどうか、不安に思う人は少なくありません。
何をどのように判断したらよいのか、悩む人は多いと思います。
ワクチンについての情報提供はファイザー社が行うとされています。
しかしそれではネットを見られる人でなければ、十分な情報が得られないのではないかと危惧します。
どんな人にも、打つべきか打たないべきかその人なりに判断できるような、わかりやすい情報提供が必要だと思います。