公共交通の充実・発展を要請する国会行動

2024年05月14日

日本共産党の伊藤岳参院議員・塩川鉄也衆院議員・梅村さえ子元衆院議員と共に、埼玉県内の市議会議員・衆院予定候補・県議と共に公共交通の充実・発展を求める国会行動に参加しました。
国土交通省からもたくさんの職員の方が参加して下さり、まずは要望書を手渡しました。

私たちが今回要望したのは、以下の4点です。

  1. 国として運転手確保にあらゆる施策を講じること。バスやタクシー運転手の賃金引上げが実施されるよう、指導・援助すること。
  2. 地域公共刻通確保維持改善事業をはじめ、国の負担を大幅に拡充すること。
  3. 東武バスウエストや国際興業バスをはじめ、大規模な撤退を計画している大手バス事業者に対して、計画の見直しを求めること。
  4. 交通政策基本法は国及び自治体の責務として財政の確立や労働環境の改善を明記し、交通権を保障するように改正すること。

バス路線の廃止・撤退が加速度的に進行

伊藤岳さんは3月の参院予算委員会で公共交通について質問をしました。
乗り合いバスの完全廃止・撤退状況は2009年~2022年までの間に計1万8,786km。全国で地球半周分もの廃止・撤退が起きていることを明らかにしました。
首都圏では22年度313km、23年度512kmだということも明らかになりました。

更に今回の国交省の答弁で、23年度全国で2495km(22年度は1597km)、首都圏では926km(22年度は313km)が廃止・撤退され、その状況は加速度的に深刻さを増していることが明らかになりました。


運転手不足に国交省も危機感

運転手不足に対しては国交省としても危機感を抱いていると、最初に答弁がありました。この職業の魅力を向上させるためには給与のアップが必要であり、そのために運賃改定を考えているということでした。

結局国は国民健康保険税や介護保険、水道料金などと同じように「受益者負担」という考え方がベースにあって、運転手の給与アップは利用者負担、運賃アップに転嫁するしかないという考え方。
「公共交通を充実させるために税金を使う」「移動の権利を保障するために国の負担を増やす」という考え方はないんだなぁと、改めて残念に思います。

また、今年3月に人件費の算定方法の見直しを行ったそうですが、実際に賃金に反映するのは3年後になるということです。
西武鉄道株式会社の"Job Q Town"によると、バス運転手の平均年収は398万円。全産業の平均年収は458万円。
のんびりしている間に、増々公共交通を巡る状況は厳しくなってしまうのではないかと不安に思います。

赤字路線への国庫補助の厳しい現実

地域公共交通改善のための国の予算は、年間207億円。赤字路線は増えている一方で、それを支えるための国の予算は増えていない現実も語られました。
地域内フィーダー系補助という、赤字路線への国の補助があります。補助を受けるための要件のハードルが高く、吉川市はこの補助金の対象にはなっていません。埼玉県内63自治体のうち、補助を受けているのは14自治体に過ぎません。補助率は2分の1されていますが、国交省職員さんの説明では「2分の1以内」。
伊藤岳さんの質問に対して国交大臣は自ら、「実際には2分の1も出ていないんですけどね」と答弁したそうです。
国が赤字路線を補助するための予算をしっかりと確保しない現実。それが加速度的なバス路線の廃止・撤退を招いていることは間違いありません。
国にはもっと本気で頑張っていただきたいものです。

因みに吉川市はフィーダー補助の対象にはなっていませんが、市は路線バス運行経費補助金として今年度も19,685千円を予算化しています。

移動する権利への考え方

「平成25年に交通政策基本法が制定された際に関係審議会において議論が行われ、国民のコンセンサスが得られているとは言えないとして、法制化することは時期尚早とされた。現在においてもその状況は変わらないものと考えている」。
「日常生活に必要な移動が、誰にとっても円滑にできることは国交省としても重要と考えている。国交省としては人々の円滑な移動のための環境整備のために尽力していきたい」との答弁。
移動すること、公共交通を充実させることを国民の権利を守るという観点で捉えない限り、軍事にばかりお金を遣おうとするこの国で公共交通を本当に充実させるのは困難なのではないかと思います。