吉川市の個人情報の話
6月21日、兵庫県尼崎市で個人情報を含むUSBメモリが紛失したことが大きな話題となりました。
尼崎市が新型コロナウイルス対策の臨時特別給付金支給事務の
委託業者が市に断りもなく再委託をしていて、その再委託先の会社の社員が尼崎市の46万人分の個人情報が入ったUSBを勝手に持ち出し、バッグに入れたまま飲み会に行き、そして酔いつぶれて寝ている間に盗難に遭ったのか、それともどこかに置き忘れたのかはわかりませんが、とにかくバッグごと無くなってしまったという話でした。
委託先の業者が、「市に断りもなく勝手に再委託」をしているというところからそもそもおかしな話ですが、「個人情報の入ったUSBを勝手に持ち出し」、それをバッグに入れながら酔いつぶれる・・・。
二重、三重、四重に驚くようなお話でした。
吉川市の個人情報は大丈夫なのか、同じようなリスクはないのか、議会事務局の職員さんに聞いてみました。
職員さんの答えは、「吉川市では考えられない」と自信をもって答えてくださいました。
その理由はこうです。
USBメモリについて
吉川市でもUSBに個人情報が入れられ、庶務課で管理しているそうです。
USBにはパスワードがかけられている上に開くことのできるパソコンは限定されていて、一般に職員に貸与され使用しているパソコンで開くことはできないようになっているそうです。
更にそのUSBは情報管理担当の方が貸出時と返却時に検印して管理しているそうで、就業時間になっても返却されていないと催促されるようになっていて、日をまたいで借りておくということはできないようになっているそうです。
ということで、持ち出すことはそもそも不可能だというお話でした。
委託関連について
自治体向け総合行政サービスを請け負う「アイネス」と市とのやり取りはあり、市の住民情報を一括で取り扱っていただいているそうです。
が、アイネスとのやり取りは普通のインターネット回線を使うのではなく、専用回線を使って情報をやり取りしていて、USBなどの媒体を用いた住民情報のやり取りはないとのことです。
国・県とのやり取りについて
国や県との間でメール等で個人情報のやり取りをする場合も、インターネット回線ではなくLGWAN回線という閉じられた回線を使用していて、情報漏洩リスクは低いとのことです。
フロッピー・ディスクについて
話は少しそれますが、今年4月に山口県阿武町で起きた4,630万円の誤送金の問題も大きな注目を集めました。
事の成り行きはともかくとして、多くの方が驚いたのは町と銀行とのやり取りにフロッピー・ディスクを使っているということだったのではないでしょうか。
私もニュースで知ったときには、本当に驚きました。
フロッピー・ディスク。
確か90年代中盤の、まだWindowsが出る前の時代に使っていましたよね。
何故未だにそれを・・・(@ ̄□ ̄@;)!!
と、多くの人が感じたに違いありません。
ところがこれは阿武町だけの話ではなく、未だ使っているところは少なくはなく、吉川市でも使っているそうです。
その理由はよくわかりませんでしたが、市というよりも銀行側の事情によるものなのかもしれません。
どちらにしてもこのフロッピー・ディスクに入れる個人情報も名前と銀行口座くらいで何か悪用できるようなものではなく、これを持ち出してどこかで飲んで酔いつぶれるという状況も想像しがたく・・・。
吉川市役所と銀行、多分来るまで10~15分もあれば着くような距離なので業務時間中に十分届けることができ、わざわざ就業時間外に届けに行き、銀行に行く前に飲んじゃうなんてこともあり得ないように思います。
そんな状況で、尼崎市のような話も阿武町のような話も、吉川市では基本起こりえないと受け止めました。