安心した外出を支援~妊婦さんのタクシー券補助~
またまた7月31日の臨時議会の話です。
今回決定したことの一つに、妊婦さんのタクシー利用補助金があります。
9月1日の時点で妊婦である方や、9月2日~1月29日までの間に母子手帳を交付された方を対象にした事業です。
タクシーの500円券を20枚、ひとり当たり1万円の利用料が助成されるという内容です。タクシーの利用にあたり外出の目的は問わず、安心した外出を支援するための事業とのことでした。
4月に蕨市立病院で出産したばかりの母親と新生児に感染が確認されたニュースが報道され、多くの方が動揺されたことと思います。
もし万が一次々と感染が広がり、産科病棟が長期にわたって閉鎖というような事態にでもなれば、埼玉県の県南地域全体に影響が広がるんじゃないかと、ちょっと冷や冷やとしました。閉鎖した分、出産予約していた方々の分娩先を考えるとか、地域の産科クリニックや助産院なんかで大変な方の分娩を依頼するとかということに支障をきたし、地域全体が大変になっちゃうのでは・・・と思ったのです💦
蕨市立病院では、産科病棟にかかわるスタッフ及び退院患者さんのPCR検査を順次行い、外来診療については、新規患者さんの診療を見合わせるなどの対応を取りました。
そして一週間で通常業務を再開されました。
適切な素早い対応がなされたこと、本当に良かったと思っています。
この一件後、蕨市ではいち早く、その一件があった4月末には「マタニティパス」が交付されました。妊婦さんの感染予防・移動支援のため、交通系ICカード1万円分の「マタニティパス」が交付されたのです。
多くの方が率直に、こうした支援の必要性を感じたことと思います。
全国で、様々な自治体が蕨市に続きました。
私たち共産党議員団も、6月に議会の全会派合同で提出した要望書に「出産間近の妊婦や免疫力の低下が予測される方々が、人込みを避けて通院・外出することができるよう、タクシー券を配布すること」という要望を盛り込みました。
市民の願いが叶い、タクシー利用券の配布が始まることを嬉しく思います。
残念に思うのは、高齢者や障がい者の方々など免疫力が低下していると考えられる方々、万が一の感染時にはハイリスクと思われる方々に対する同様の支援が検討されていないことです。
旭・三輪野江地域等交通の比較的不便な地域にお住いの75歳以上の方で一定の要件を満たす方に対して、タクシー利用料の助成がなされています。
要介護3以上の市民税非課税世帯の方への介護タクシー利用料の助成がされていますし、障がい者の方も一定の条件はありますが、タクシー利用券が給付されています。
でも、そのどの条件にも該当しない高齢者や障がい者の方って、いるのではないでしょうか?
町中に住んでいる、90代の元気な外出が元気の源になっているような方。
そんな方も、万が一感染したときにはハイリスクだと思います。
そうした方々にも安全・安心な外出が保障されるよう、引き続き求めていきたいと思います。