『射精責任』

2025年02月16日

目から鱗 オドロキ モモノ木 サンショの木の一冊でした 。
「射精責任」(ガブリエル・ブレア著 太田出版)。

今まで予期せぬ妊娠の話を聞くと、「あ~ぁ」って「思っていた」と言うほど思っていたわけでもないけど、失敗したのは女性の方だと思ってました。
避妊するのは女性の責任だって、これも「思っていた」と言うほど思っていたわけでもないけど、思っていました。「思い込まされていた」と言う方が正しいのかもしれません。

女性は基礎体温をつけることで排卵日は何となくわかるけど、卵子がいつ排出されていつまで子宮にいて、いつからいつが妊娠可能な時期なのか確実につかむことは困難。
でも男性の精子は100%いつでも妊娠させることが可能。
そして避妊具を使用することなどで予期せぬ妊娠を防ぐことが十分に可能。
なのに避妊は女性の役割のように扱われている。

 予期せぬ妊娠の責任も、背負うのは女性。
それは日本だけでなく、アメリカでも全く同じ状況だということ。
アメリカも日本と同じように家父長制の男性中心社会であること。
男性にも「射精責任」があり、予期せぬ妊娠を防ぐ責任は対等であること。
男性に「射精責任」を自覚させる教育する必要があること。
そして女性の避妊には痛みや副作用など心身への侵襲が大きく、男性の避妊は心身への侵襲もなければ痛みもない。
だから本来なら男性が避妊に積極的になるべき。
なのに、そうなっていない現実にこそジェンダー不平等なこの社会の現実が如実に表れている・・・。
などなど、目から鱗の学びをいただきました。
今まで全く気付かずにいたけど、言われてみるとその通りだなぁって思います。
むしろ、全く気付かずにいた自分もこの男性中心の社会の中で育ってきた一員で、自分のなかにもジェンダー不平等な意識がまだまだたくさんあるんだろうなぁと気づかされました。

間もなく始まる3月議会で、私はリプロダクティブ・ヘルス/ライツに取り組もうと思っています。
男性に対する性教育についても取り組みたいと思います。
大切な学びを得た一冊でした。
ただこの本を電車の中で開くのは、かなりの勇気が必要でした💦