「越谷市立病院の医療・経営状況と今後の展望」

2025年11月29日

越谷社会保障推進協議会主催の学習会、「越谷市立病院はどうなっているのか~医療・経営状況と今後の展望」に参加させていただきました。
講師は越谷市立病院事務部長の、早山裕之さんでした。

週刊現代という雑誌、今年の7月21日号に「赤字が続けば、医療事故が増える~この病院は避けなさい」という記事が掲載され、全国・経営状態の悪い病院リスト100が「選出」されました。
その中で越谷市立病院は第49位に掲載され、何の数字かはわかりませんが28億円の赤字をかかえていると発表されました。川口市立医療センターも40位にノミネートされ、他にもさいたま市立病院や県立がんセンターなどが名を連ねているそうです。

越谷市立病院が28億円の赤字を抱えている事実はないそうですが、経営危機というのはまんざら嘘ではないとのこと。
全国自治体病院協議会は、2024年度決算で各地の病院の86%の経常損益が赤字だったと発表しました。協議会の望月泉会長は「地域の医療崩壊につながる緊急事態。危機を国民全体と共有してほしい」と話しています。

経営を圧迫しているのは物価・人件費の高騰、そして上がらない診療報酬です。公立病院は人事院勧告に従って人件費の引き上げが求められていて、「うちは引き上げはしない」というわけにはいきません。
全国自治体病院開設者協議会・全国自治体病院協議会・全国自治体病院経営都市議会協議会・日本病院会・全日本病院会・日本医療法人協会・日本精神科病院協会・日本慢性期医療協会・自治体病院を持つ首長などが診療報酬の引き上げや、制度的・財政支援などを求めています。診療報酬が非課税であるにも関わらず、医療資源や機器の購入に課税されることで生じる「控除対象外消費税」への財政的措置なども求めているそうです。

2020年・21年はコロナ禍で、新型コロナ対応に関わる県からの補助金により損失分の補填ができていましたが、23年からはコロナ感染は続いていて細心の注意を払う必要は変わらないのに、5類感染症に移行したことで補助金が減額・廃止され、梯子を外されたような状態とのことです。

越谷市立病院の赤字は約12億円。
さいたま市立病院はなんと約41憶円。
草加市立病院は約11憶円。
春日部市立病院は約8億円。
こうした状況は全国でほぼ共通しているとのことです。

この状況の改善に向けて、越谷市立病院の院長自ら、地域の医療機関(かかりつけ医)を訪問し、患者さんの紹介をお願いして回っているとのこと。また地域の医療機関からの直通電話「地域ホットライン」を10月から解説し、電話が鳴ったらまず「ご紹介ありがとうございます」と電話を受け、患者数の増加と住民の命を守る医療機関としての使命を全うしようと努力をしているとのことでした。

12月2日(火)から、吉川市の12月定例議会が始まります。今回一般質問で、中川の郷療育センターと合わせて越谷市立病院の経営の問題についても質問通告書を提出しました。越谷市立病院は吉川市政には直接は関係しませんが、そうは言っても吉川市民も非常に多くの方が通院している医療機関だと思うと、「吉川には関係ない」というわけにはいかないと思っての質問です。質問の前に詳しくお話を聞くことができて、とても良かったです。