『プラハの春 不屈のラジオ報道』

2026年01月02日

今日はパートナー君は仕事なので、私はひとりで映画を観に行きました。
映画2本を観て、合間の時間に本を1冊読み終えました。

1本目に観た映画は『プラハの春 不屈のラジオ報道』でした。

1967年のチェコスロバキアで若者たちが起こした民主化運動。
政府は若者たちの平和的デモを暴力と権力で鎮圧しようとし、権力下にある報道を使って「暴力的デモだった」と嘘の報道を流そうとします。「義務報道」だと。
しかし「真実を報道しなければいけない」と義務報道を突っぱねます。「リスナーのみなさんは、嘘を望んではいないはず」だと。

1968年、大統領は学生運動を徹底的に一掃すると宣言します。
それに対しチェコスロバキア放送の記者は、大統領の息子のスイス銀行口座の莫大な預金は国庫から引き出されたものとの証拠テープの録音に成功し、そのテープを大統領に送りつけました。そして大統領は辞任。新大統領の下で言論の自由が認められたかに見えました。
しかし今度はソ連とワルシャワ条約機構の軍がチェコスロバキアに軍事介入。
チェコスロバキア放送の技術者やスタッフたちは軍事通信室の回線を繋ぎ、ソ連の軍事侵攻や今何が起きているか、その暴力性などを命がけでリアルに伝え続けます。

ラジオ放送に従事する人々の奮闘、そして若者を中心とした国民たちの自由を求める強い意志とは無関係に、チェコスロバキア政府はソ連やワルシャワ条約機構など周辺の国々と歩調を合わせていく方針を選択。
チェコスロバキアの民主化は遠のいてしまいました。

映画は報道に関わった人々一人ひとりの思想とか政治への関心の強さとか、そんなこととは無関係に「事実をきちんと伝えなくては」という仕事への誠実さと強さと、巻き込まれていくことの恐ろしさなどがとても丁寧に描かれていて、おもしろかったです。
この時の民衆の戦いが、1989年の天安門事件やベルリンの壁の崩壊に続く東欧諸国の民主化の動きの中でチェコスロバキアも民主化されていったこと、チェコとスロバキアとがそれぞれに分かれて独立国となったことなどに繋がっていったことがわかりました。

私はこうした一連の歴史をほとんど知りませんでしたが、とても面白かったです。