議場に国旗掲揚を求める請願、賛成多数で採択

2025年06月11日

今日の本会議では、提出された請願「市議会議場における国旗および市旗の掲揚を求める請願」が賛成多数で採択されました。

反対討論をしたのは平和市民クラブの岩崎さゆり議員、そして私、更にやはり平和市民クラブの岩田京子議員。
賛成討論をしたのはSELECT吉川の野村拓郎議員、同じくSELECT吉川の宮窪雅一議員、公明党の大泉日出男議員。
賛成したのは請願紹介議員が所属するSELECT吉川(5名)、未来会議(2名)、公明党(3名)、無所属(1名)の計11名。反対したのは共産党(3名)と平和市民クラブ(3名)の計6名。
驚いたのは自民党(2名)が採決の時に退席したことでした。
実は一昨日の総務健康常任委員会での審査を前に、有志の2名の市民の方が381名の署名を添えて「議場に国旗を掲揚しないよう求める要望書」を提出されました。
今議会にこのような請願が出されていることを知り、土日の二日間でこれだけの署名を集めて提出したとのことでした。
恐らく(想像ですが)自民党の2名の議員が退席されたのは、こうした強い市民の願いを受け止めたとき、請願に賛成するわけにはいかないと考えたからではなかったかと思います。そういう意味で、市民の運動の意義の大きさを改めて感じます。

それ以上に驚いたのは、未来会議の2名の議員が賛成したことでした。
何故驚いたかと言うと、これまでも「加齢性難聴者の補聴器購入費用助成制度の創設を求める請願」とか「学校給食費の無償化を求める請願」とか、市民のみなさまから請願が出されてきました。
その時の未来会議の発言は「市民のみなさまへのお願い」として、「お願いですから請願を提出する際には、誰でも良いから誰か議員に相談をして、議会に提出して恥ずかしくない文書に仕上げて提出していただきたい」というようなものでした。
市民のみなさんの暮らしに根差した切実な要望をこうした言葉で「趣旨採択」に持ち込もうとしてきた(実際、給食費の請願は趣旨採択になりました)のに、この請願には賛成するんだ・・・というような驚きです。
議会の初日に請願が紹介され、紹介議員にいくつかの質問をしましたが適切な答弁が得られなかったのは先日お伝えした通りです。
未来会議のみなさんが言う「恥ずかしくない文書」とはどういう文書なのか、改めてその姿勢が問われると思っています。


【件名】市議会議場における国旗および市旗の掲揚を求める請願

【要旨】市議会議場において、国旗および市旗を常時掲揚することを求めます。あわせて、公共施設や教育現場における掲揚の取組を尊重・推進するとともに、旗の意義について、市民への啓発を行っていただくよう請願いたします。

【理由】国旗は、我が国の象徴として国民の統合と誇りを表すものであり、市旗は、地域の文化や歴史、市民の連帯を示す重要なシンボルです。

市内の小中学校においては、国旗および市旗の掲揚が式典等で行われており、次代を担う子どもたちに対する教育の一環として、郷土愛や公共心を育む上で意義ある取組がなされています。

一方で、市民の代表機関である市議会の議場においては、現在、国旗および市旗が掲揚されていない状況です。議会は市政の最高意思決定機関であり、市民に対する説明責任を果たす場であることから、国と地域を象徴する旗を掲げることは、公共性と責任ある自治の姿勢を内外に示す象徴的な行為であると考えます。

また、国旗や市旗の掲揚は、特定の政治的立場に基づくものではなく、市民の結束と誇りを表現するものであり、地方自治体においても積極的に行われるべきものです。

よって、議場における国旗および市旗の掲揚を早急に実現していただくとともに、そのいぎについて市民に啓発していただくよう、ここに請願を提出いたします。

令和7年5月26日

吉川市議会議長 様