『あこのありが豆腐』
いじめ・不登校を経て、豆腐の引き売り販売をする豆腐屋あこさん。
数年前、NPO法人フォー・ユー(つばさ高等学院)さんが毎年秋に開催している「不登校セミナー」で、吉川中央公民館で講演してくださった方でもあります。
豆腐の引き売りの傍ら、不登校等について講演活動にもご尽力されています。
昨日観てきた舞台は、あこさんが引き売りで出会った地域の方々と織りなすドラマを舞台化したものでした。
20年もずっと豆腐の引き売りをしているから、誰がどこに住んでいるかわかってるし、暫く顔を見ない方がどうしているか気になる。
そしてその方のアパートを見上げると、いつも空いているはずの窓が閉まっている!!
白いはずのカーテンが黒くなっている!!
そして何かが動いている!!!
あこさんが発見したのは、白いカーテンを埋め尽くす黒いハエ!!
そしてその方は・・・・。
あこさんを娘のように大切に思ってくれるおじいさん。
死にたいと率直に自分の気持ちを話す人。
そういう方々にどう向き合ったら良いのか、自分にできることは何かと真摯に悩み、誠実に動き出していく姿を描いています。
引き売りが繋ぐ「地域」。
引き売りだからこそ繋げられる「地域」。
あこさんのしていることって、要するに「地域包括ケア」ってことなんじゃないかなぁと思いました。
「地域包括ケア」ってかしこまった仕組みを作ることではなくて、こんな風に地域のどこに誰が住んでいるかを知っていて、その人が元気にしているのか、最近顔を見ないけどどうしているのだろうかと気遣い合えるような社会じゃないかと思います。
それを体現しているあこさんはとても素敵だけど、そういう人がたくさん増えて、お互いに気遣い合える地域社会になっていったら良いなぁと思います。
私たちが永田公園フラワーセンターで開催している「つながるサロンきよみ野」もそういう趣旨から始めたということを、改めて思いました。