「記憶されない歴史は繰り返される」光州事件から41年

2021年05月21日

日本共産党吉川市議員団は、毎週金曜日、学習会をしています。
今みんなで読んでいるのは、『自己責任論をのりこえる 連帯と「社会的責任」の哲学』です。なかなか難しい本ですが、最近声高に叫ばれる「自己責任」についてみんなで考えながら学んでいます。

学習会には議員以外の方にも参加していただいています。
「今週の『知ってるつもり』」という、その週の「ある日」の歴史的出来事をその方に紹介していただくというコーナーもやっています。

今日紹介していただいたのは、1980年5月18日、韓国・光州の民主化運動でした。
1979年10月、全斗煥が軍事クーデターにより実権を握りました。一方で金大中や金泳三などが民主化の中心となり、各大学では戒厳令の撤廃を求めて、集会やデモが盛んにおこなわれました。
金大中の出身地である広州には空挺部隊が投入され、舞台はデモを鎮圧しようと、デモへの参加の有無にかかわらず周辺の若者・市民に向けて非常に残忍な虐殺を繰り広げました。
5月27日に集結するまでに、死者195人、負傷者4782人、行方不明者406人という、大きな犠牲を出しました。この事件は1988年、盧泰愚大統領により「光州の学生と市民による民主化のための努力の一環」と規定されました。

私は「東アジアの平和を考える会」の皆さんと一緒に、一昨年9月、この地を訪れ、戒厳軍によって子どもを殺された遺族の皆さんや障がいを負わされた犠牲者の皆さん(「5月オモニの会」)と会い、直接お話を伺ってきました。
また「国立5.18民主墓地」「5.18記念公園」などに行き、悲惨な歴史をこの目で見てきました。
案内をしてくださったキムさんは大学生の時にこの民主化運動に参加された方で、「記憶されない歴史は繰り返される」と繰り返し私たちに話してくださいました。
今日の学習会で「5月18日」というこの日をすっかり失念していた自分に気が付き、「記憶されない歴史は繰り返される」という言葉を久しぶりに思い出しました。


私たちはかつての悲しい歴史、悲惨な歴史を忘れてはいけない。民主主義とは何かをしっかりと学び、二度と同じ過ちを繰り返さないように努めなくてはいけないと、もう一度胸に刻みました。

写真は一昨年の視察の際撮ったものです。