「風力・地熱・太陽光から請求書は来ない」

2022年05月08日

加須市で水田を利用したソーラーシェアリングに取り組む、「半電・半農」、埼玉農民連副会長の松本慎一さんの田んぼにお邪魔してきました。

新日本婦人の会埼玉県本部がこの田んぼの一角をお借りして「新婦人田んぼ」としているそうです。
今日はその田んぼの田植えで、県内からお子さん連れの家族がたくさん集まっていました。泥んこになって苗を植える子どもたち。
パパやママたちも、とっても生き生きとしていました(⋈◍>◡<◍)。✧♡

田植えが終わると交流会でした。
新婦人田んぼで昨年採れたお米で、農民連の女性のみなさんがおにぎりを握ってくださいました。
さらに手作り料理をたくさん持ち寄ってくださり、とても幸せな昼食でした。

交流会の冒頭、松本さんのあいさつは印象的でした。
日本の火力発電・原子力発電のためエネルギー輸入額は約20兆円。
しかし風力・地熱・太陽光から請求書は来ない。
風力・地熱・太陽光を電力として活用し、20兆円は国民の暮らしのために使えば、どれだけ豊かな国になるか。
農地はソーラーパネル設置に非常に適した場所。
山を削ることなく、自然環境を害することなく発電可能。
ざっくりとですが、そんなお話でした。
岐阜の田舎に帰るたびに山がまた一つ削られ、そこに太陽光パネルが設置されています。
再生可能エネルギーのために木々が伐採され、山を削るって本末転倒で、全然SDGsじゃないと思っていました。
農地を利用したソーラーシェアリング、広がっていくと良いなぁと思います。

それから松本さんと一緒に写真を撮りました。
「国富在農」「豊葦原瑞穂の国」この二つの言葉は、松本さんがとても大切にしている言葉だそうです。
「国富在農」。
北海道知事公館の前庭に建立されているこの言葉を刻んだ碑の説明文によれば、「地を拓キ農ヲ勧ムルハ産業の本源ニシテ、一国富強ノ要務実ニ此ニ存ス」。
「豊葦原瑞穂の国」。
日本書紀にも出てくる言葉で、「神意によって稲が豊かに実り、栄える国」という意味だそうです。

なるほど!!
確かに、国の豊かさというのは農の豊かさ、稲穂の豊かさなんだろうなぁと改めて思います。
日本の食料自給率はわずか37%。何かのアクシデントで輸入が止められてしまえば、私たちは忽ち飢餓に直面せざるを得ない現状です。
それが「強い国」「栄える国」になるはずはなく、食料を100%自給してこその「強い国」「栄える国」だと思います。

話は変わりますが、田植えにはさいたま市で居酒屋を営む、唎酒師の方も参加されていました。
埼玉県内の食品にこだわり、提供されるお店とのことですが、そこで松本さんのお米を出しているそうです。
すっごく美味しいそうです。
また松本さんは酒米の栽培もされていて、そのお米で作ったお酒「加須の舞」もすごく美味しいそうです。
早速買ってきましたが私は日本酒は飲まないので、その美味しさをお伝え出来ないのがとても残念です。
ちなみに「加須の舞」は昨年7月、仏パリで開かれた日本酒コンテスト「クラマスター」で金賞を受賞したそうです。
それから 加須市酒米生産者協議会は昨年度埼玉農業大賞 地域貢献部門で優秀賞を受賞されたそうです。
更にちなみに同じとき、なまず養殖となまずによる町おこしに取り組む吉川市の農事組合法人吉川受託協会さんも、地域貢献部門優秀賞を授与されています。 
素晴らしいことですよね💖