『あの少女の隣に』アフタートーク

2024年02月04日

昨日は東村山市の「百才(ももとせ)」で開催された一人芝居『あの少女の隣に』のアフタートークでお話をさせていただきました。

何を話せば良いのか悩みに悩んだ末、作者くるみざわしんさんの作品に込めた思いと、何故私がこんなにもこの作品に惹かれるのかを話すのが一番良いのではないかと思い、そんな話をさせていただきました。
ナポレオン戦争からRAA(敗戦後3日目から日本が国をあげて作った米兵のための慰安施設)を経て橋下徹の不適切な発言、奨学金制度に至るまで国家的な性暴力とジェンダーの問題を皮肉たっぷりに、たった80分で描き切る作品。
実は私はこの作品を今回で、もう5回も観てしまいました。
そして何度見てもやっぱり「スゴい作品だ!」と感動してしまいます。
あふれるように矢継ぎ早に繰り出される、台詞に次ぐ台詞。
くるみざわさんの言葉の豊かさに感動し、その膨大な台詞を演じ切る川口龍さんの演技に感動してしまうのです。
作品の中では「これからの生きる道は、徹底的に無責任になることだ」というような台詞があるのですが、もちろんこれもくるみざわさんの相当な皮肉です。
昨年、平和のための吉川・戦争展にお越しいただき、講演をお願いしたのですが、そこでの発言は「逃げたくない」。
11月に札幌で観た『精神病院つばき荘』の院長の台詞には「ひるみたくない」。
それがくるみざわさんの生き方なんだろうなぁと強く感じています。
そしてくるみざわ作品に貫かれる人権意識。
こうしたくるみざわさんの数々の作品が大好きです。

  • ・・というようなことをお話させていただいたような気がします💖

舞い上がっていたので、記憶が定かではありませんが💦今回の会場はまさかの和室!
それも趣のある古民家で、収容人数は30名。
川口さんの演技を1mと離れないような距離感での観劇。川口さんが汗を流すと自分も汗を流しているような感覚になったり、川口さんが振り返ると思わずそちらに誰かほかの演者がいるような錯覚を起こし、一緒になってそちらを振り向いてしまう・・・。
なかなか経験できない体験でした。

そうそう!アフタートークの中でくるみざわさんから、この東村山の企画(昨年11月・12月・今年2月・3月と4回シリーズで公演)は昨年7月の三郷吉川ぶんかむらが主催した『あの少女の隣に』の公演を観た方からの提案で行われていると聞きました。
私たちの取り組みがたんぽぽの綿毛のようにあちこちに広がっているとしたら、こんなに嬉しいことはありません。