『ひなの砦』

2026年09月27日

9月議会が始まって早々、実は密かにお芝居を観に行きましたΣ(・ω・ノ)ノ!
9月議会は決算議会でもあり、旭小学校の統廃合の問題でかなり緊迫していたので、なかなか口に出せませんでしたが😅

観に行ったのは「ひなの砦」。
私が追っかけをしている劇作家、くるみざわしんさんの作品です(東京芸術座アトリエ公演No49)。

「ひな」とは医師の卵、医学生たちです。
医学生は卒業試験・国家試験の前にはほぼどこの大学でもグループをつくり、みんなで勉強するようです。これは情報に遅れないようにするためだそうです。
でも山上くんと阿部くんはグループには入らず、2人だけで勉強をしています。
山上くんはかつてカンニングしたという過去があり、阿部くんは身体に不自由さがあります。
その二人だけの空間に他の学生が様々な理由で駆け込んでくる。既に卒業し、大学の医局に所属し働いている先輩たちがそれぞれの医局へと激しい勧誘にやって来る。
先輩たちは先輩たちで、大学の医局の人手不足をはじめとしたさまざまな矛盾に呑み込まれていて。

仲間が増えたことで試験対策が上手くなった山上くんたちは成績が上がり、すると今度はカンニングを疑われる。それはかつて山上くんがカンニングをしたことがあるからという、ただそれだけの理由で。
そして大学からの攻撃を受け、グループでの学習に困難をきたしながらも国家試験に無事に合格し、医師への道をそれぞれに歩み始める・・・。
観てから少し時間が経ってしまったので、記憶違いのところもあるかもしれませんが、そんなお話でした。

私が勝手にひとりでとても面白いと思ったのは、循環器の試験のヤマをはる場面でした。
その循環器の先生は聴診器にとてもこだわる先生で、現代の最新医療機器よりも聴診。最新機器がなくても正確な診断ができるようにと、聴診を非常に重視する先生。その先生が出す問題はやはり聴診器で診断できる病気だろうと、大動脈弁狭窄症や僧帽弁閉鎖不全などにポイントを絞っていく場面でした。

それから主役の山上くんは、くるみざわさんの別の精神医療を扱った作品『精神病院つばき荘』の山上院長の学生時代をえがいたものだという、くるみざわさんのアフタートークになんだか複雑な気持ちになりました。
なぜかと言うと『精神病院つばき荘』に描かれた山上院長は、

「つばき荘」と聞いて思い浮かべるのは「椿」の花。ところがつばき壮の中庭には「椿」の花どころか、花一輪咲いていない。なぜなら「つばき荘」は「椿荘」ではなく「唾荘」だから。精神障害者は親兄弟・世間・医療従事者からも唾棄される。理事長は中庭で唾を吐き、杖で患者さんたちをどつきまわしていた。花が咲かないのはその呪い・・・。
として描かれていたからです。
原発事故を機に、また違う面が出てくるのですが。
いつの間にか御用医師となっていった山上くんに、実はそれなりの矜持を持った学生時代があり、だからこそ原発事故を機に本来の自分に戻っていったのかもしれません。

そう言われてみれば、私も学生時代には「大人の世界の理屈に巻き込まれたくない」と思っていたような、私なりの矜持があったような気がします。
あの頃の自分が今の私を見たら、どう思うのだろう。
ふと、そんなことも考えさせられたお芝居でした。

その『ひなの砦』の作者、くるみざわしんさんが明日吉川市にやってきます。
映画『医の倫理と戦争』上映会の後のトークセッションに、私のパートナー、雪田慎二と共に登壇されます。
チケットは既に満員御礼で、これ以上受け付けることはできません。
ごめんなさい。
申し込んで下さった皆さん、明日は忘れずにご参加くださいね。
吉川駅北口徒歩1分、視聴覚ライブラリー4階多目的室。吉川駅北口ロータリー左手に見える「福太郎」さんの建物の4階です。14時~です、よろしくお願いします。

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