『キャラメル』

2026年04月13日

劇団石(トル)ひとり芝居『キャラメル』を観てきました。
作・演出・出演、全てきむきがんさん。
韓国各地、そして国内でも関西各地、朝鮮人学校などで上演を続けている作品で、初の東京公演とのことです。



「日本の工場で働かないか」とキャラメルを持ってやってきた日本人は、「もう一人ともだちを連れてきたら、もう一つキャラメルをあげるよ」と甘言を弄し、連れていかれた先は「慰安所」でした。
「そんな身体になって」故郷に居場所を失ったハルモニは、戦後自ら一人で来日し、結婚もせず、ありとあらゆる仕事をしながら日本で暮らし続け、90歳を過ぎて一人で死んでいきました。
舞台はハルモニに自転車の乗り方を教えた朝鮮人学校生や友人や旧知の隣人、いろんな人をきむきがんさんが一人で演じ分けながら展開していきます。
関西の劇団らしい、声をあげて笑ってしまう場面が随所に散りばめられながらも、ハルモニの生きた人生はとても切なく。
かと思うと、死者を悼む朝鮮の丁寧な所作と言うか文化も描かれていて、笑ったり、切なかったり、涙が止まらなかったり。
緩急自在に操るような、非常に惹き付けられる舞台でした。
きむきがんさん、凄いと思いました。

キャラメルひとつで翻弄された朝鮮人女性の人生が、確かにあったのだと思います。

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