PCR検査はなぜ大事なのか

2021年01月05日

7日に緊急事態宣言発令と報道されています。
今月2日に、東京・埼玉・神奈川・千葉4県の知事が西村経済再生担当大臣と面談し、緊急事態宣言の発令を求めたと報道されました。
菅首相はこれまでの経済優先の姿勢を転換し、緊急事態宣言を発出する方向での検討を始めたとのことでした。
それにしても、なんと遅い対応なのでしょうか。
国民のいのちを大切に考えているとはとても思えません。

そして今報道されているのは、コロナ対策の特措法の改正の話です。
自民・公明両党は休業要請などに応じない事業者への罰則規定を設ける方向で、新型コロナ対策の特措法改正を考えていると。

なんともびっくりな話です(@ ̄□ ̄@;)!!
今必要なのは罰則なのでしょうか?
事業者が休業要請・時短要請に応じられないのは何故なのでしょうか。
政府がちゃんと補償しないからではないのでしょうか。
生活が成り立たなくなってしまう、生きていけなくなってしまうからではないのでしょうか。
罰則を設けることを考える前に「いかに補償するのか」「一つの事業者も潰さない」「国民のいのちとくらしを守り抜く」、そういう政府の覚悟こそ重要だと思います。
そして感染を抑えるために、PCR検査体制をもっと充実させることに心血を注いでほしいと心から思います。

今日のしんぶん赤旗2面では、無症状感染者を発見・保護する感染制御戦略の重要性が訴えられています。

症状のない感染者からもウイルスが広がってしまうところが、感染制御の難しさの大きな特徴である新型コロナウイルス感染症。
感染制御のためには、発症している人の治療だけでなく、無症状感染者を早期発見・保護・追跡・隔離して、感染拡大しないようにすることが決定的に重要です。
今、日本ではこの感染制御戦略が取られていないために、無症状感染者が市中に多く放置され、感染を広げてしまっている状況・・・。
これを解決するために必要なことは、症状のない方々へのPCR検査の実施です。

夜の街での感染拡大が問題になった時、感染者が出ていない店舗も含め、幅広くPCR検査が実施されましたが、これはとても有効でした。
次第に「夜の街」という言葉が、感染の問題から消えていきました。
独自に介護職員等にPCR検査を実施している世田谷区では、12月2日から22日までの間に45施設、960人が検査を受け、陽性者は18人、陽性率は1.9%に上ったそうです。
特別養護老人ホーム「博水の郷」では12月13・14日に職員61人が検査を受け、10人の陽性者が出たそうです。
その後、さらに職員3人と利用者2人の陽性が確認され、陽性者は計15人となりました。
いずれも無症状だったということです。
保坂世田谷区長は「症状が出てから検査をしていたら、もっと感染が広がっていたかもしれない。その段階では施設運営を継続、維持するのは難しい。重大になる前に感染者集団を見つけ、未然に防ぐことができた」と話しています。

やはり無症状者を対象に検査を実施することにも意義があるということだと思います。
こうしたPCR検査を全国で実施することが今、求められているのだと思います。 
法律を改正して罰則規定を設けるのではなく、国民ひとり一人のいのちを大切に守るために、コロナでもうこれ以上誰も死なせないために、PCR検査をしっかりと実施する政府であることを、心から期待します。