様々な角度からの「貧困対策」を

2020年11月07日

いつも金曜日の夕方、市内4か所で定時定点の宣伝を行っています。
今週は金曜日の夕方、急な用事が入ってしまいできなかったので、替りに今日の午前中に宣伝をしました。

たまに曜日や時間を変えてみるというのは、とても良いことだと思いました。
1月の選挙の時熱心に事務所に通ってくださって、応援してくれた友人と本当に久しぶりに会いました。
それから、セキ薬局の前では足を止めて私の話を聞いて下さる年配の方がいらっしゃいました。
話が終わって、聞いて頂いたお礼を言いにその方のもとに走っていったのですが、その方はとても大切な話をしてくださいました。
どうしても言いたいことがあったそうです。

その一つは、奨学金の問題でした。
4年制大学を卒業して就職する人の1割強は非正規雇用とのデータを見たことがあります。
お話をしてくださった方は、そのような非正規雇用で働くうちに次第に引きこもりになってしまったケースのお話でした。
奨学金の返済があっても本人には収入がないので、親が返済するしかない。
親が高齢になり、年金生活になっても、完済するまで奨学金がのしかかってくる・・・。
そういうケースに対して、何か救済措置は取れないのか。
そんなお話でした。
なるほどなぁと思います。
夫婦で国民年金での生活に奨学金の返済がのしかかったら、確かにそれだけでもう生活できなくなる状況だと思います。
決して「返さない」とおっしゃっているわけではなく、何か救済措置が必要なんだと思いました。

もう一つお話されたのは、「派遣会社」の話でした。
「派遣会社」は社員を雇用もしないで派遣先に送り込むだけの仕事。
「雇用」関係がない。
そういうのを「会社」と呼んでいいのか、呼んでいいのか・・・。
そんなお話でした。
確かに。
労働法では、雇用関係にない第三者が労働者に指揮命令することは禁止されていますが、人材派遣業は国から許可を受けることで例外としてそれが許されます。 
派遣労働者は雇用主ではない派遣先から指揮命令を受けて働き、派遣会社も派遣労働者を守る立場にはない・・・。
そういう中での労働、とても深刻な問題だと思います。
実際に派遣労働では、過重労働・大量採用&大量離職・有給休暇取得・ハラスメントなど、様々な問題が発生しているそうです。(https://mag.smarthr.jp/labor/detail/jizaihaken-hrkaikaku-1/)。
こんな働き方を認める社会、何か変だと感じます。

そしてもう一つ話されたのは、ふるさと納税の話でした。
ふるさと納税は金持ちのための制度だと、その方はおっしゃいました。
昔何年か暮らした、自分にとって大切なふるさとに税を払うというのならまだわかる。
ふるさと納税はそうではなく、どこでも自分が好きなところにお金を送って良い。
返礼品をgetするために、ふるさと納税を支払う。
2,000円以上の寄附を行えば、住民税のおよそ1割にあたる金額が住民税や所得税から還付・控除される。
しかし、お金のない人は税金を満額そのまま支払っている・・・。
そんなお話でした。

とても大切な声を聴かせていただいたと感じます。
「貧困対策」は色んな問題で困っている方々に光を当てる、多角的な視点でとらえて支援を構築する、そういうものでなくてはならないと、今日改めて教えていただいた気がします。
とても素朴な声でした。
ありがとうございました。